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レースレポート

ル・マン24時間:4時間経過し、トヨタ7号車が首位キープ。序盤にスピンの8号車は猛烈リカバリーで2番手

2021年のル・マン24時間レースは、4時間が経過した時点でトヨタがワンツー体制。小林可夢偉がドライブ中の7号車がトップを走っている。

#7 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid Hypercar, Mike Conway, Kamui Kobayashi, Jose Maria Lopez

#7 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid Hypercar, Mike Conway, Kamui Kobayashi, Jose Maria Lopez

Rainier Ehrhardt

 ウエットコンディションでスタートした第89回ル・マン24時間レース。スタートから4時間が経過する頃にはすっかり路面も乾き、徐々に陽が沈んできている中、TOYOTA GAZOO Racingの7号車がトップを走っている。

 スタートから1時間は、徐々に路面が乾いていく難しい路面状況でスピンやコースオフが続出。しかし幸い大きな事故は起きず、各車が激しいバトルを繰り広げながら周回を重ねていった。

 ポールポジションからスタートしたトヨタ7号車はスタートから大きなトラブルなく首位快走を続けていたが、リヤタイヤが2度スローパンクチャーに見舞われ、早めのピットインを強いられた。これで僚友8号車とのピットタイミングがズレることになった。

 トヨタ8号車は、スタート直後のダンロップ・シケインでグリッケンハウス708号車に追突され、大きくポジションを落としたが、猛烈な追い上げを見せグイグイとポジションアップ。スタートから1時間10分が過ぎる頃には総合2番手まで挽回し、トヨタのワンツー体制を取り戻した。ダンロップ・シケインでLMP2クラスのマシンと接触する場面もあったが、幸いマシンに大きなダメージはなく、2番手をキープした。

 スタートから2時間半が経ち、レース展開がやや落ち着いてきたかと思われたが、再び雨がパラつき始めた。”Innovative car”と呼ばれる特別枠で参加している84号車ソーセ・レーシングチーム41は、青木拓磨にドライバー交代した直後の難しいタイミングで、ダンロップ・シケインでスピンを喫した。さらに、LMP2クラス首位をひた走っていた38号車JOTAも、目の前でスピンした車両を避けようとしてスピンし、グラベルにハマって大きく順位を落とした。

 すぐに雨は降り止み、徐々に西陽が強くなってきたレース開始から3時間15分ごろ、LM-GTE Amクラスのアストンマーチン・レーシング98号車がクラッシュ。インディアナポリス手前でタイヤバリアにマシンが突き刺さってしまい、セーフティカーが出動した。なお、ドライバーには幸い大きな怪我はなかったようで、無事にマシンを降りている。

 20分強のセーフティカー走行の後、レースは再開となった。開始から4時間が経過し、首位は小林可夢偉が乗るトヨタ7号車。2番手にはブレンドン・ハートレーがドライブしているトヨタ8号車が続いている。3番手には、トヨタ勢と同一周回でアルピーヌ36号車が食らいついている。

 この3台と比べて、苦しんでいるのがグリッケンハウスの2台。ハイパーカークラスの参戦ながら、LMP2クラスと同じようなペースで708号車が総合9番手、709号車が総合13番手だ。

 LMP2クラスはJOTAの28号車が首位。LM-GTE Proクラスはフェラーリ勢がワンツーで、51号車が52号車の前を走っている。

 LM-GTE Amクラスは、木村武史も乗るケッセル・レーシング57号車フェラーリが一時クラストップに浮上。レース開始から4時間を迎える直前にピットに入り、クラス3番手と上位につけている。星野敏、藤井誠暢が乗るDステーション・レーシング777号車はクラス17番手だ。

”Innovative car”の84号車は、青木のドライブで走行を続けており、総合57番手となっている。

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