ル・マン24h、スタート地点を第1コーナーに向け145m先に変更
ACOは、ル・マン24時間のスタートラインを既存の地点から第1コーナーに向け145m先に変更することを発表した。







ACO(フランス西部自動車クラブ/ル・マン24時間レース運営組織)は、ル・マン24時間のスタートラインを既存の地点から第1コーナーに向け145m先に変更することを発表した。
ACOはこの変更により「競技者が一挙にストレート上に並ぶことが可能となり、後方車のスタートグリッドが最終コーナーであるフォードシケインに設定されないようにすることができる」と述べている。
スタート地点の移動は、MotoGPフランスGPが開催されるブガッティ・サーキット(サルト・サーキットの一部を使用)にも適用されるという。
しかし、フィニッシュラインやタイミングラインは変更されないため、走行距離に関しては毎度計算し直さなければならない(ラップ数にトラックの全長をかけた後、145mを引く)。
サルト・サーキットは今シーズンに向けてトラックの再測定が行われ、以前公表されていたトラックの全長よりも3m短くなったという。
ポルシェカーブを修正
ル・マン24時間レースの名物のひとつとなっているポルシェカーブも安全性を向上するための作業が完了した。
最新の仕様ではポルシェカーブ出口のイン側(右手側)に設置されていたウォールを下げ、そこへ新たなアスファルトのランオフエリアが作られた。さらに昨年のル・マン24時間レースで設置されていた、ポルシェカーブのアウト側にあるバリアも位置が下げられている。これらの作業はACOが推進する長期的な安全性向上プログラムの一環として行われている。
ACOのスポーツディレクターであるヴィンセント・ボーメスニルは、次のように語った。
「過去数年間、我々がポルシェカーブの安全性を向上させてきたことにより、事故件数が大幅に減少した」
「今回大きなランオフエリアをイン側に設置した。例えそれが大きなコストになろうとも、非常に賢明であると言える設計だと思う」
アンドレア・ロッテラーは昨年、サーキットの仕様が変わったことに対し"スリルがなくなった"とコメントしていた。
今回ACOはポルシェカーブの後のふたつの左コーナーの入り口部分のアウト側に、変形が可能なセーフティバリアを設置したという。これによりシケインを追加するなどしてセクションにバリエーションを増やすことができそうだ。
これに対しボーメスニルは、ACO内部で「ル・マン24時間のレースルートを変更させたくない」という思いがあったことを明らかにしている。
この記事について
シリーズ | Le Mans |
イベント | 第2戦ル・マン24時間レース |
ロケーション | Circuit de la Sarthe |
執筆者 | Basile Davoine |