キャデラック、ル・マン24時間参戦復帰に興味アリ! LMDh参入はシボレーも含めたGMの活動方針次第?
ゼネラルモーターズは、LMDhプログラムにゴーサインが出た場合、キャデラックをル・マン24時間レースに復帰させる可能性があると強く示唆している。

ゼネラルモーターズ(GM)のスポーツカープログラムのマネージャーであるローラ・クラウザーは、2002年以来となるル・マン24時間レース復帰が、GMにとっての目標のひとつだと語った。
いよいよ開催が迫っている第89回ル・マン24時間レース。今回は、LMH(ル・マン・ハイパーカー)規定のマシンがル・マンを戦う初めての年となる。さらに2023年には、LMDh規定のマシンも加わり、より多くのメーカーが激しい争いを繰り広げる予定となっている。
2017年から、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のDPiクラスにキャデラック・DPi-V.Rで参戦しているGMは、2023年から始まるLMDh時代のIMSAに継続参戦するかどうか、未だ発表していない。
しかしLMDh規定のマシンであれば、ル・マン24時間レースでLMH規定のマシンとバトルすることができることもあって、GMはLMDh規定のマシンで2002年以来のル・マン復帰を果たすというアイデアを魅力的に感じているようだ。

#2 Team Cadillac Cadillac Northstar: Wayne Taylor, Eric van de Poele, Max Angelelli
Photo by: Motorsport Images
「プログラムのゴールと、我々キャデラックの道のりがどうなるか次第ですが、年に一度フランスで開催されるビッグレースに参戦する方法について、議論が行なわれることになるでしょう」
そうクラウザーは、ル・マンで語った。
「私たちがここ(ル・マン)にいることがどれほど重要であるかを判断する必要があります。歴史的に見て、私はかなり重要だと思います」
クラウザーは、キャデラックがヨーロッパの市販車市場で徐々に存在感を増していると付け加えた。
「レースプログラムでそれを補完する機会を得ることは、常にエキサイティングなことですが、その決定はまだ固まっていません」
LMDh規定のマシンなら、ル・マン24時間レースだけでなくFIA世界耐久選手権(WEC)のフル参戦も可能だ。しかしクラウザーは、ル・マンの主催者でありWECのプロモーターでもあるACO(フランス西部自動車クラブ)と話し合いはしているものの、WECへのフル参戦の可能性は否定した。
「我々はACOと、常に非常に緊密なディスカッションをしています」と、彼女は付け加えた。
「ただ、彼らがグリッドをさらに素晴らしいものにする必要はないと思います」
ACOのピエール・フィヨン会長は、LMDhが導入された際、ル・マン24時間レースへの参戦を希望するメーカーは、少なくとも数戦はWECのレースを戦わなければならないという制限が設けられると予想しているようだ。
キャデラックが未だ、LMDh規定のマシンを開発し、2023年以降もIMSAに参戦するという発表を行なっていないのは、シボレーも含めたレース活動の計画をGMが策定している最中だからだ。
シボレーはミッドシップのコルベットC8.RでIMSAやル・マンに参戦しているが、2022年からIMSAではGTEのマシンが走るGTLMクラスに代わり、GT3マシンが競い合うGTD Proクラスが誕生するのだ。
クラウザーは、キャデラックとシボレーのレース計画について「準備ができ次第、発表します」と話し、GMが両ブランドの方向性を固めるまで発表されないと示唆した。
IMSA側は、シボレーが改良型のC8.RでGTD Proクラスを戦うと表明しているが、これはシボレーが将来的にGT3車両の開発を約束することが条件となるようだ。
ACOは2022年末まで、LM-GTEのProクラスとAmクラスの存続を確約しているが、GMとしてはそれ以降の将来について明確にしたいと考えていると、クラウザーは説明した。
ACOが将来的に、GTカーのクラスをアマチュアドライバー向けの1クラスに縮小するのではないかという憶測もされているが、クラウザーはシボレーが何らかのプロクラスでレースを戦うことの重要性を強調した。
「これは、私たちがブランドをどのように表現しているかの一部であり、チームを率いて最高の人材をクルマに乗せることができる方法でもあります」
「これは重要なことです。もしそれができなければ、”破綻”ということになるのでしょうか? 私たちはそれについてコメントする準備はできていません」
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