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1世紀続いた歴史の終わり……ル・マンの”象徴”ダンロップ・ブリッジがグッドイヤーにブランド変更へ

近々近代化されるサルト・サーキットにある象徴的なダンロップ・ブリッジは、新しい名前が付けられ、1世紀にわたる歴史に終止符が打たれる。

 #51 Ferrari AF Corse Ferrari 499P: Alessandro Pier Guidi, James Calado, Antonio Giovinazzi

写真:: Alexander Trienitz

 ル・マン24時間レースの舞台であるサルト・サーキットにある象徴的なダンロップ・ブリッジの名前が変更され、歴史が過去の一部になろうとしている。

 ダンロップ・ブリッジと、その手前にあるダンロップ・シケイン(こちらの名称も変更される可能性がある)は、ル・マン24時間レースの参加者やファン全員にとって視覚的にもまさにシンボル的な存在だった。

 ブリッジは1世紀にわたり、観客がパドック側からコース外周までコースを横断する手段として機能してきた。また、サーキットで最も人気のあるスタンドの一つ、グッドイヤー・グランドスタンド(以前はダンロップ・グランドスタンドと呼ばれていた)にも隣接している。

1964年のル・マン24時間 #19 Scuderia Ferrari, Ferrari 330P: John Surtees, Lorenzo Bandini, leads #15 North American Racing Team, Ferrari 330P: Skip Hudson, Pedro Rodriguez

1964年のル・マン24時間 #19 Scuderia Ferrari, Ferrari 330P: John Surtees, Lorenzo Bandini, leads #15 North American Racing Team, Ferrari 330P: Skip Hudson, Pedro Rodriguez

写真: David Phipps / Sutton Images via Getty Images

 ブリッジは現在の構造を維持しながら改修・近代化され、グッドイヤー・ブリッジに改名される予定だ。

 これはブガッティ・サーキット(サルト・サーキットの常設部分)における観客体験向上のための一連の工事の一環であり、フランス西部自動車クラブ(ACO)はピットストレートの終点に位置するグッドイヤー・レーシングクラブとグッドイヤー・グランドスタンドの全面改修も発表している。隣接しているル・マン24時間レース博物館も現在大規模拡張工事中であり、2026年ル・マン24時間レース前に再開が予定されている。

 ACOは「ダンロップ・ブリッジの歴史に敬意を表し、ACOとグッドイヤーは記念品を24時間レース博物館に寄贈し、この伝説的な場所の記憶を保存する」と約束した。この決定が、一部の関係者やファンの反感を買う可能性があることも承知の上だろう。

「これらの変更は、ACOがレース、サーキット、その特性を保護しつつ、競技の未来像に沿った進化を保証するために注いだ配慮を反映している」

 英国のブランドであるダンロップは長年グッドイヤー・グループの一員だったが、今年1月に日本の住友ゴムが「ダンロップ」ブランドのタイヤ事業を5億2600万ドル(約830億円)で買収。これが、グッドイヤーが橋の命名権取得に強い意欲を示した理由だ。

 ACOのカスタマー・イベント担当ディレクターであるステファン・アンドリオロは「グッドイヤーとのパートナーシップにより、耐久レースの過去を称えつつ、未来を見据えることが可能となる」と述べている。

 グッドイヤーは近年、耐久レースおよびモータースポーツ全般に重点を置いた戦略を展開しており、有名な飛行船グッドイヤー・ブリンプをル・マン24時間レースで飛ばしている。

 グッドイヤーのグローバルレーシング担当副社長、ザビエル・フレポンは「ル・マンは耐久レースシーズンのフラッグシップイベントであり、グッドイヤーのモータースポーツにおける伝統の礎石だ」と語った。

「イーグルシリーズの45周年とル・マン24時間レース初優勝60周年を機に、ACOとの連携をさらに強化できることを誇りに思う。サーキットにおける当社ブランドのプレゼンス強化は、将来へのビジョンとモータースポーツにおける革新への情熱を体現している」

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