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『フォードvsフェラーリ』再び……! ル・マン24時間優勝目指し、フォードが2027年WEC最高峰クラス参戦を発表。LMDhを採用

フォードは2027年から、LMDh車両を用いてWECのハイパーカークラスに参戦。1982年以来となるフルファクトリー体制でのル・マン24時間参戦で、総合優勝を目指す。

Le Mans, France. 14 - 15 June 1969
Jacky Ickx/Jackie Oliver (Ford GT40), 1st position, leads Hans Herrmann/Gerard Larrousse (Porsche 908), 2nd position, action. World Copyright: LAT Photographic
Ref:  69LM36.

写真:: LAT Images

 フォードが2027年からのWEC(世界耐久選手権)ハイパーカークラス参戦を発表。LMDhプロトタイプマシンで、ル・マン24時間レースへの挑戦を再び開始することとなった。

 フォードは1960年代にMkII、MkIV、GT40でル・マン24時間を制覇。フェラーリとの激闘は映画化されるほど語り草となった。現在もWECのLMGT3クラスでプロトン・コンペティションがフォード・マスタングGT3を走らせているが、フォードのフルファクトリー体制での参戦は、1982年にグループCカーのC100で参戦して以来となる。

 彼らのハイパーカークラス参戦は、木曜夜(日本時間の金曜朝)にアメリカのノースカロライナ州シャーロットで開催されたモータースポーツ発表イベントの中で、フォード・モーター・カンパニーのエグゼクティブ・チェアマンであるビル・フォードによって発表された。彼は創業者ヘンリー・フォードの曾孫にあたる。

 ビル・フォードは1960年代の成功、そして初優勝から50周年の2016年にフォードGTがGTE Proクラスで挙げた勝利を引き合いに出し、次のように語った。

「ル・マンほど我々の歴史にとって意味のあるレースやサーキットは存在しない」

「そこでは1960年代にフェラーリに挑んで勝利を収め、50年後には再びル・マンに戻って世界を驚かせ、またしてもフェラーリを打ち破った」

「ル・マンに戻り、耐久レースの最高峰で戦えることに興奮している」

「再び世界の舞台に挑戦し、全力で突っ走る準備はできている! 我々は勝つためにレースをしている」

 これでフォードは、モータースポーツ世界最高峰の舞台での存在感をさらに高めることとなる。彼らは既にレッドブル・レーシングと提携して2026年からF1に参画することが決まっている。現在Mスポーツと組んで参戦している世界ラリー選手権、そして世界ラリーレイド選手権を加えると、2027年には実に4つのFIA世界選手権に参戦することになる。

Manfred Winkelhock / Klaus Niedzwiedz, Ford, Ford C100.

Manfred Winkelhock / Klaus Niedzwiedz, Ford, Ford C100.

 フォードはル・マン・ハイパーカー(LMH)ではなくLMDhの車両を使い、同社の高性能車・モータースポーツ部門であるフォード・パフォーマンスによるフルファクトリー参戦であることを発表したが、それ以外の詳細については明らかになっていない。また、フォードのLMDhが参戦資格を持つIMSAスポーツカー選手権のGTPクラスへの参戦についても言及されなかった。

 フォード・パフォーマンスの広報担当者は、ル・マンでの総合優勝に重きを置いた復帰であることを強調しているが、フォードがLMDhマシンでIMSA GTPクラスのグリッドに並ぶ可能性は十分にあろう。

 フォードはヨーロッパや世界というよりも、北米においてプロトタイプマシンで総合優勝を争ってきた実績がある。1980年代前半にはフロントエンジンのフォード・マスタング GTPでIMSAに参戦して勝利し、1985~86年には後継のプローブGTPを投入している。

 近年では2014年にエンジンサプライヤーとしてグランダム・デイトナ・プロトタイプクラスに参戦し、その翌年にはチップ・ガナッシ・レーシングが運営するライリーがフォードエンジンを搭載するマシンでデイトナ24時間レースを制している。

 IMSAの責任者であるジョン・ドゥーナンは先週末行なわれたデイトナ24時間レースを前にしたメディア向けのブリーフィングの中で、フォードがシリーズに加わる可能性をほのめかしていた。

 なおマシン開発においてどのLMDhシャシーコンストラクターと提携するのかや、チームやドライバーなどについても言及されなかった。フォードとの長年の関係を考えると、シャシーパートナーとなる可能性が高いのは、マルチマチック・モータースポーツだろうことは明らかだ。現行のフォードのマスタングGT3の設計と製造にも、マルチマチックは関わっている。

 なおマルチマチック自体はポルシェのLMDhプロジェクトでシャシーパートナーとなっているが、その関係と並行して他のブランドと提携できるかはまだ不明だ。

 フォードは復帰に関しての詳細については、後日発表するとしている。

 WECは現在のメーカーがそのままシリーズに残るとすると、2027年に参戦するフォードが10メーカー目ということになる。これについてはル・マンを主催しているフランス西部自動車クラブとWECも歓迎しており、WECのフレデリック・ルキアンCEOは次のようにコメントを寄せている。

「フォードは数十年にわたってトラックの内外で成功の代名詞であり続けている。同社が最新の挑戦の場としてWECを選んだことは嬉しく思う」

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