ル・マンでまた起きた、最終ラップの”まさか”。フラインス「勝利を手にするまで様々なことが悪い方向に進んでいた」

ル・マン24時間レースのLMP2クラスで劇的な優勝を手にしたTeam WRTのロビン・フランスは、レース中は様々なことがうまくいかなかったものの、それが一気に逆転し、勝利を掴むことができたと語った。

ル・マンでまた起きた、最終ラップの”まさか”。フラインス「勝利を手にするまで様々なことが悪い方向に進んでいた」

 2021年のル・マン24時間レース、LMP2クラスは劇的な決着となった。レース最終ラップに首位で突入したのは41号車Team WRTだったが、まさかのストップ。これで僚友の31号車Team WRTが首位の座を手にし、そのまま優勝を果たした。

 31号車のドライバーを務めたロビン・フラインスは、勝利が決まるまで、様々なことがうまく行かないレースだったと語った。

 ル・マンの夜間セッションが明けた時、31号車Team WRT(フラインス、フェルディナンド・ハプスブルク、シャルル・ミレッシ)は僚友の41号車Team WRT(ロバート・クビサ、イー・イフェイ、ルイ・デレトラ)に対して45秒のリードを築いていた。

 しかし41号車が着実にその差を縮め、ついには先頭に浮上。そのままリードを拡大させていった。そのまま最終ラップに入り、勝利は間違いないかと思われたが、41号車のスロットルセンサーにトラブルが発生。コース上にストップしてしまった。

 その結果、トム・ブロンクヴィストがドライブする28号車JOTAを抑えた31号車が、土壇場で勝利を手にすることとなった。最終的に31号車と28号車の差は、わずか0.727秒だった。

 レース後にフラインスは、最後の数時間は様々なトラブルに見舞われていたことを明かした。

「チームは基本的に、2台のマシンを夜に導き、問題なく夜明けを迎えるということで素晴らしい仕事をしたと思う」

 そうフラインスは語った。

「どちらのマシンも本当に素晴らしく、ペースもよかった。JOTAよりも少し速かったんだ。でも最後のピットに飛び込んだ時、大きな問題が起きた。エアジャッキが機能しなくなってしまい、タイヤが交換できなくなってしまったんだ」

「基本的には最後の2時間は、全てがうまくいかないような感じだった。マシンでも何かが壊れてしまい、ペースを発揮できなかったんだ」

 フラインスは、マシンをフィニッシュまで運ぶだけでも難しかったが、チームの1-2フィニッシュに向けて最善を尽くしたと語った。

 最終ラップは、前述の通りブロンクヴィストを必死で抑えていたが、その戦いは突然優勝をかけた戦いとなった。

「JOTAは非常に速く僕らに近づいてきた。1周あたり4〜5秒は、彼らの方が速かったと思う」

 そうフラインスは説明する。

「マシンに苦労していたから、なんとか2番手を確保しようとしていた。でも最終ラップに入ると、チームメイトのマシンが故障して停まったと聞いたんだ。それまで、2番手を確保するためにライバルと戦っていたが、突然優勝をかけた戦いになったんだ」

「肩にかかる重圧は、少し違ったモノになった。そう言わざるを得ないだろうね」

 フラインスはブロンクヴィストを抑えたまま、最終コーナーを立ち上がった。しかしその前には、総合優勝を祝うトヨタ勢や、何台かの遅いGTマシンがいた。フラインスはそのマシンを避けなければならなかったが、コース上でチェッカーフラッグが振られていたため、あわや接触というシーンだった。

「フィニッシュはあらゆる面で接近していたと思う」

 そうフラインスは語る。

「2台のトヨタが目の前にいて、彼らは写真撮影に備えて、フィニッシュラインの手前で減速していた」

「トヨタの後ろには3〜4台のマシンがいて、その全てが減速していた。でも僕はまだ勝利のために戦っていた」

「僕は自分の進路を見つけようとしていた。そしてその直後、チェッカーフラッグを振る人の姿が見えたんだ……でも幸運にもうまくいったよ」

 一方、目前で勝利を逃した41号車のデレトラは、「言葉がない」と自身のSNSに投稿した。

「言葉がない、泣いているよ」

「なぜ僕らなんだ。しかも23時間58分走った後の最終ラップに……」

「僕らは大きなリードを持っていた。勝つべきだったんだ。でもマシンは停まった。僕は信じることができない」

「ル・マンで優勝することは、子供の頃からの夢だった。今回のことは、大きな痛手だ。でも、僕はもっと強くなって戻ってくる」

 

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