ル・マン24時間を快走のNASCARマシン。ジミー・ジョンソンは初体験の”夜の雨”に「ゾッとしたよ……」
今回のル・マン24時間レースで大きな注目を集めているNASCARマシン、ヘンドリック・モータースポーツ24号車のジミー・ジョンソンが、普段慣れていない雨の中での走行について振り返った。
100周年を迎えた2023年のル・マン24時間レース。ガレージ56枠での特別エントリーで大きな注目を集めているヘンドリック・モータースポーツ(HMS)の24号車は順調に走行を続けているが、夜間に降った雨は24号車にとって大きな試練となった。
”未来の技術”のために設けられた特別枠ガレージ56での出走となっている24号車。予選からLM-GTE Amクラスを上回る速さを発揮し、決勝レースでも大きなトラブルやコースオフもなく快走していた。
しかし、7度のNASCARカップシリーズチャンピオンであるジミー・ジョンソンに交代した直後、24号車はまったく新しい試練に直面することになる。雨が降り始めたのだ。
もちろん、24号車は様々なことが起こるル・マン24時間レースのためにアップデートされており、雨での走行も問題なく可能だ。
一方、近年NASCARではロードコースでのレースも増えつつありオーバルでもウエットタイヤの使用を解禁する動きがあるものの、ジョンソンはウエットコンディションに不慣れ。ましてや夜間の雨など、初めての経験だ。
雨が降りしきり視界が悪化、何台ものマシンがコースアウトするようなコンディションで、ジョンソンは見事にマシンをコースに留めた。
「ゾッとしたよ。走り始めたラップに雨粒が落ちてきて、そのまま土砂降りになってしまったんだ」
「土砂降りのコーナーにスリックで入ったんだ。でもなんとかマシンを持ち帰って、ウエットタイヤを装着した。ウエットタイヤのパフォーマンスを理解しようとしたけど、2~3周走りすぎたのか、コースが乾き始めるとタイヤがダメになってしまった」
「スリックに戻したら、GTカーとしては最速で、みんなを抜くことができたよ」
2時間52分で33周を走ったジョンソンだが、セーフティカーが入るタイミングはチームにとって不利だったと振り返った。
「セーフティカーが入ったことで、不運にも1周遅れてしまい、その周回数を取り戻そうとしている」
「このクルマでGT総合優勝を狙えると思っている。だから、セーフティカーをうまく捕まえて、リードラップに戻ればいいんだ」
「シミュレータでこうしたコンディションに備えようとしたが、実際の雨をシミュレーションすることはできない。夜間走行のシミュレーションはすごく有用だしうまく機能したけど、シミュレータは怪我をしないからイージーなんだ。リセットを押せばまたコースに戻れるんだからね」
「実際の状況、恐怖は大きな違いを生むんだ」
#24 Hendrick Motorsports Chevrolet Camaro ZL1 of Jimmie Johnson, Mike Rockenfeller, Jenson Button
Photo by: Nikolaz Godet
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