今年のハイパーカーは“2クラス制”だった。トヨタ、ル・マンBoP調整を暗に批判「どこがトップかは分かっていた」
トヨタは2017年以来のル・マンで最悪の結果を喫し、ハイパーカークラスが性能調整によって二分化していたと示唆した。
TOYOTA GAZOO Racingのテクニカルディレクターを務めるデビッド・フローリーは、2025年のル・マン24時間レースにおける性能調整(バランス・オブ・パフォーマンス/BoP)を暗に批判した。
今年もサルト・サーキットでフェラーリが3度強さを見せてレースを支配。トヨタは一時首位を走るシーンもあったものの、ペナルティにより後退を強いられ、パフォーマンス不足に悩まされた。それによりライバル勢の後塵を拝して5位と15位に終わった。
「目標に達していないのは明らかだ。ここに来る目標は勝つことだったから、明らかに達成できていない」
フローリーはレース後、淡々とそう語った。
「どこがトップになるかは分かっていた。既にどこが最有力候補かは予想済みだった。私は間違いじゃなかった。毎年同じようなモノだから、驚きはない」
フローリーはこうも続けた。
「我々は戦える状況ではなかった。8号車は堅実なレースをした。ミスをせず、完璧な走りをして、他のマシンのミスを最大限に利用することでトップに立つことができたが、その後は……我々は夜間、ソフトで走り、他のマシンはミディアムだった。そこで我々は早かったが、日が昇ると我々にチャンスはなかった」
「純粋なパフォーマンスでは太刀打ちできなかった」
#7 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid: Mike Conway, Kamui Kobayashi, Nyck De Vries, #83 AF Corse Ferrari 499P: Robert Kubica, Yifei Ye, Philip Hanson
Photo by: Marc Fleury
セバスチャン・ブエミとブレンドン・ハートレー、平川亮がドライブしたトヨタ8号車GR010ハイブリットは、レース中盤に差し掛かったところで一時ハイパーカークラストップに立ったが、残り4時間というところで左フロントタイヤにトラブルが発生し、3輪状態で丸1周をスロー走行することとなった。
これによりトヨタ8号車は最終的に16番手フィニッシュ。4番手のフェラーリ50号車499Pがレース後に失格となったことで15位に繰り上がった。
特別カラーリングが施された僚機7号車は、最終盤に小林可夢偉が猛プッシュしたものの6番手フィニッシュ。こちらもひとつ繰り上がりで5位となった。
「パフォーマンス面で可能性は全くなかった」とフローリーは苦々しげに語った。
「トップスピードがあるマシンとないマシンの2クラスのレースだった」
「残念なことに我々は”チケット”を取り間違えて、キャデラックやアストンマーティンと同じ2番手クラスになってしまった」
ル・マンのスピードトラップでは、フェラーリが349.0km/hで最速、346.7km/hのプジョー、345.6km/hのポルシェとキャデラック、344.5km/h のBMWとアルピーヌが続いた。トヨタとアストンマーティンは342.3km/hと最も遅かった。
そしてGR010ハイブリッドにはどこが足りなかったのかと訊かれ、フローリーは茶目っ気たっぷりにこう答えた。
「テルトル・ルージュと第1シケインの間、第1シケインと第2シケインの間、第2シケインとミュルザンヌの間、ミュルザンヌとインディアナポリスの間、アルナージュとポルシェ(カーブ)の間。これはかなり正確だ!」
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