ル・マン4連覇目指すトヨタ、テストデーはグリッケンハウスに首位譲るも「皆が僅差なのは素晴らしいこと」
トヨタは2021年ル・マン24時間レースのテストデーでグリッケンハウスが見せた速さについて、レースに向けて「とても良いことだ」と語った。
写真:: JEP / Motorsport Images
8月15日、フランスのサルト・サーキットでは、来たる2021年のル・マン24時間レースに向けたテストデーが行なわれた。そこで総合トップタイムを記録したのは、4連覇を目指すTOYOTA GAZOO Racingではなく、グリッケンハウスの708号車であった。
TOYOTA GAZOO Racing ヨーロッパのテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンは、9時間に渡るテストを終え、グリッケンハウスがタイムシートのトップにつけたことは「とても良いことだ」と表現し、「彼らと選手権にとっては喜ばしいこと」だと語った。
「彼らが2秒も3秒も遅かったら面白くないだろう」とバセロンは言う。
「何台ものマシンが同じ土俵で戦える、そんなレースであるべきなんだ」
さらにバセロンは、今回のテストでWEC(世界耐久選手権)のハイパーカークラスに参戦するトヨタ、グリッケンハウス、アルピーヌという3メーカーのベストタイムが1秒差以内だったことを指摘し、こう続けた。
「3つの異なるマシンが1秒差以内に収まっているのを見ると、実に素晴らしいね」
グリッケンハウスの708号車は、テスト終了まで残り10分を切ったタイミングで、オリビエ・プラが3分29秒115というタイムを記録。セッション序盤にトヨタ7号車のマイク・コンウェイが記録していた3分29秒340を上回り、総合トップに踊り出た。
#708 Glickenhaus Racing
Photo by: JEP / Motorsport Images
プラはこのベストタイムについて、ピーク時には44℃あった路面温度が下がりだしたセッション終盤に、ミシュランの新品タイヤを履いて出したタイムだと明かした。
「僕たちはプッシュしていた。隠すことは何もない」
プラはそう語った。
「序盤のマシンバランスにはかなり驚かされた。午前中の最初のラップからフィーリングがとても良かったんだ」
「僕たちはテストを通してマシンを改善してより良いものにしようとしていたので、他の人たちが何をしているかは気にしていなかった。とにかくこのような形でル・マンをスタートさせられるのは良いことだ」
一方のトヨタ勢は、7号車こそセッション終盤に新品タイヤを投入してアタックすることはなかったが、8号車は中嶋一貴が新品タイヤを履いてドライブ。しかしブレンドン・ハートレーが記録した同車のベストタイム3分29秒622に100分の2秒届かなかった。
グリッケンハウス同様、トヨタもテストデーのプログラムには満足している様子。今回のテストデーを通してトヨタは7号車、8号車共に100周以上を走破したが、バセロン曰くこれはチーム史上最高記録だという。
「今回9時間のテストが行なわれたが、我々としては(赤旗中断などで)邪魔をされる格好となった」とバセロンは言う。
「我々には全く問題が起きなかった。これにはとても満足している」
「かなりの走行距離を稼ぐことができ、2台とも1400kmを超えていた。これはテストデーにおける我々の最高記録だと思う」
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