ル・マン予選暫定トップのトヨタ小林可夢偉「目標はあくまで、レースに勝てる車両を作ること」
ル・マン24時間レースの予選でトップタイムを記録した7号車トヨタの小林可夢偉は、この日のアタックは1周だけだったと明かし、あくまで決勝を勝てるマシンを作り上げるのが目標であると語った。
2022年ル・マン24時間レースの予選が行なわれ、7号車トヨタGR010 HYBRIDが最速タイムをマークした。
この予選では、各クラス上位6台がハイパーポールセッションに進出することができる。トヨタが参戦するハイパーカークラスは全5台のエントリーであるため、全車がハイパーポールに進むことができる。しかしセッティングを行なう上では、貴重なセッションである。
そんな中で小林可夢偉が駆る7号車トヨタが、総合トップとなる3分27秒247を記録。2番手708号車グリッケンウスとの差は0.1秒と僅差ではあるが、首位でハイパーポールセッションに進むことになった。
7号車のドライバーを務めながら、チーム代表も兼務する小林可夢偉は、予選日の走行を終えて次のように語った。
「レースウィークが始まって嬉しいですし、週末に向けた準備を進めています。今日は走れる時間が長く、テスト同様に多くの周回をこなし、様々なコンディション下での車両バランスなどを確認することができました。全てが順調に進んでいて、予選で最速タイムを出せたのは良かったです」
「とはいえアタックしたのは1周だけで、あとはテストに集中しました。もちろん、明日はポールポジションも狙っていますが、我々の目標はあくまでも、決勝レースで勝てる車両を作り上げることです」
一方8号車トヨタは、予選中に右リヤの交換作業を行なうこととなった。交換作業が終わりコースインした直後に赤旗中断。その後セッションが再開されたが、サーキットには小雨が落ちてしまった。そんな難しいコンディションの中、ブレンドン・ハートレーがステアリングを握ってアタックを行なったが、そのタイムは7号車よりも13秒以上も遅い3分40秒842。しかしハイパーポールに進むためには、最低でも1周のタイム計測を行なっている必要があり、この周回は実に重要なモノとなった。
「公式練習1回目は順調だったが、予選では我々の車両はやや出遅れてしまい、コースに出た途端に赤旗が出されてしまった。その後雨が降り始めたため、いいラップタイムを出すことができなかったけど、ハイパーポールへの出走条件である最低1周のラップタイムを記録できて良かった」
アタックを担当したハートレーはそう語った。
「ここル・マンでの夜間走行はいつ走っても素晴らしく、アドレナリンが沸き起こって楽しい。まだ改善すべき点がいくつかあり、明日も決勝レースへのセットアップ作業で忙しい1日になるだろう」
ハートレーと共に8号車を走らせる平川亮も、予選後に行なわれたフリー走行2回目などで走行。このセッションでは夜間走行もこなし、決勝に向けた準備を着実に進めることができたという。
「今日はとても良い一日で、夜間走行も楽しめました。テストではもっと暗いサーキットを走ったこともあるので、ここル・マンではライトがとても明るく有効だということがわかったのは良かったです。コースは昼間と夜では感覚が違い、とても良い経験でした」
「明日木曜日はもっと距離を走ってル・マンでのGR010 HYBRIDに慣れて、決勝レースへ備えたいと思います」
2022年のル・マン24時間レースは、現地時間9日(木)にハイパーポールセッションが行なわれ、決勝のスターティンググリッドが決定する。その後現地時間11日(土)16時(日本時間23時)に、24時間レースの火蓋が切って落とされる。
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