ホンダワークスTeam HRC、”全車周回遅れ”にする驚速発揮! 盤石のレース運びで鈴鹿8耐連覇達成。YARTヤマハはトラブルに泣く|鈴鹿8耐決勝レース
第44回鈴鹿8時間耐久ロードレースの決勝レースがついにフィニッシュ。ホンダのワークスチームである#33 Team HRC with 日本郵便が独走体制を維持して勝利。2連覇を達成した。
8月6日(日)、第44回鈴鹿8時間耐久ロードレースの決勝レースが行なわれた。8時間と長時間のレースを制したのは、ホンダのワークスチームである#33 Team HRC with 日本郵便(長島哲太、高橋巧、チャビ・ビエルゲ)だった。
ポールポジションからスタートした33号車HRCは、スタートこそポジションを落としたものの、10周ほどで先頭を取り戻した。以降は今回のライバルと目されていた#7 YART Yamaha Official EWC TEAM(ニッコロ・カネパ、マーヴィン・フリッツ、カレル・ハニカ)にマシントラブルが発生したこともあり、完全に33号車HRCの独走体制に。開始から4時間時点で2番手以下の全車を周回遅れにする無慈悲と言えるほどの速さで他を圧倒した。
レース終盤の6時間30分を過ぎたタイミングで、ターン1から雨が振り始めたという情報が入り、その少し後には降雨を知らせるレッドクロス旗が掲出された。その後10分、ついにホームストレートでしっかりとした雨が振り始めた。
雨が振り始めて路面も濡れてきたことで、各車は一気にスローダウン。首位の33号車HRCも例外ではなかった。
レインタイヤを各チームが用意する中、上位勢では#12 Yoshimura SERT Motulが最初にレインタイヤへと交換してコースに向かった。しかしその12号車ヨシムラは、グレッグ・ブラックがマシンに乗ってピットアウトした直後に転倒。タイヤ交換が裏目に出たような形となってしまった。
なお33号車HRCは7時間を前にしたタイミングでピットイン。長島哲太にバトンを託したが、ここで彼らはレインではなくスリックタイヤを選択した。
降雨の状況は不安定で、弱まったと思えば今度は強まるという具合だ。ただ降り始めから45分ほど経つと雨はほぼ降り止み、各車ともペースを取り戻した。
時刻は19時を回り、あたりは暗闇に包まれた。8耐も残り30分と最終盤になったが、先頭の33号車HRCの長島は全く手を緩めることなく周回を消化。ラスト5分というところで最後の燃料補給を行ない、8耐連覇に向けて長島が引き続きマシンに跨り、コースへ戻った。
そしていよいよ規定の8時間が経過し、レースはラストラップに。長島はペンライトの光と歓声に迎えられ、最後の1周を噛みしめるように走行。そして先頭でフィニッシュラインを通過。33号車HRCが、216周を走破し、昨年に続き鈴鹿8耐2連覇を達成した。
2位には#104 TOHO Racing(清成龍一、國峰啄磨、榎戸育寛)が入った。3位は#73 SDG Honda Racing (名越哲平、浦本修充、國井勇輝)だった。
優勝した33号車HRCと序盤に競いあった7号車YARTは、マシントラブルに見舞われてしまったことで大きく歯車が狂った。カウルが外れるなどのマイナートラブルも経験し、タイムロスが拡大して大きくポジションをダウン。懸命な追い上げもあったが、23位でのフィニッシュがやっとだった。なおEWC(FIM 世界耐久選手権)でYARTのライバルである#1 F.C.C. TSR Honda France(ジョシュ・フック、マイク・ディメリオ、アラン・テシェ)は4位でフィニッシュを果たしている。
人気スマホゲーム「アズールレーン」とのコラボで話題を集めた#41 IRF with AZURLANE(川名拳豊、遠藤晃慶、澤村元章)は、後半にチェーンが切れてしまうマシントラブルに見舞われてタイムをロスしたが、41位で完走を果たした。
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