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新生Team Asia始動。監督就任を悩み、決断した青山博一の『率先垂範』

悩みながらもTeam Asiaの監督に就任した青山博一は、これまで取り組んできたアジアの若手育成から世界につながる道を繋ぐことが目標だと語った。

Kaito Toba, Honda Team Asia

Kaito Toba, Honda Team Asia

Gold and Goose / Motorsport Images

 26日からの3日間、スペイン・バレンシアサーキットでMoto2Moto3クラスのプレシーズンテストが行われている。そしてここで、青山博一をチーム監督に迎えた新生IDEMITSU Honda Team Asiaが始動した。

 2009年の250ccクラス世界チャンピオンで2014年までMotoGPクラスにフル参戦した青山は、以後HRCのテストライダーとしてマシン開発に寄与しながら、直近では2017年の日本GPにも負傷選手の代役参戦を果たしている。現在は36歳だが、最近まで現役活動を続けていただけに、チーム監督就任の決断は相当に思い悩んだという。

「将来的には指導する方向に進みたいと思っていたのですが、まさかこんなに早いタイミングで実現するとは思っていませんでした。話をいただいたときはうれしかった反面、監督になるということは現役ではなくなることと同じだから、その決断にはすごく時間がかかりました」

 とはいえ青山はすでにこの数年、アジアタレントカップ(ATC)のアドバイザーとして日本や東南アジアの若いライダーたちを指導してきた経験がある。さらに、その中から選抜された数名を率いて、アジアタレントチーム(ATT)としてFIM CEVレプソルインターナショナル選手権にも参戦させてきた。それらのノウハウを世界選手権の場で活かし、アジアから世界へ繋がる道をうまくつないでゆくことが目標のひとつ、と話す。

「昨年までは、ATCATTの若い子たちをここ(世界選手権)へ送り出す立場でした。離れて見ていると苦戦しているのは明らかで、本人たちの経験不足という側面もあったにせよ、もっといけるはずだと思ったし、送り出した側としてはそれが歯がゆくてなんとかしてあげたいと考えていたんです」

「だから、このチームの前任監督が退いて僕に話をもらったときには、自分自身のことも考えたけれども、それ以上に、せっかくがんばってここまで登ってきた子たちが思うように走れていないのは見ていても辛く、最低限でも本人たちのパフォーマンスを出せる環境にしてあげたいと思ったから、”やろう”と決めました」

「そうすることによって、アルベルト(プーチ/ATCディレクター、現レプソル・ホンダ・チームマネージャー)と僕がやってきたATCATTが、IDEMITSU Honda Team Asiaに繋がるじゃないですか。さらにその上は、今年からタカ(中上貴晶)がMotoGPクラスにステップアップしたことで、全体がひとつのラインにもなるので、そこの流れをうまく作ろうと思っています」

 今シーズンのIDEMITSU Honda Team Asiaは、Moto3クラスに鳥羽海渡、ナカリン・アティラプワパ、Moto2には長島哲太、カイルール・イダム・パウィが参戦する。

「最低限でも、トップ10は争ってほしいですね。彼らにはそれぞれ、その技量があると思います。サーキットでバックアップするのはもちろん、サーキットの外でも、しっかりとプロのライダーとして何をするべきかということを教えてあげたい。僕にできる方法は〈率先垂範〉。率先して模範を見せることだと思うんです。今年から4名とも、シーズン中はバルセロナに生活拠点を置いて活動する予定なので、トレーニングでも日々の生活でも彼らをしっかりサポートしていきます。”将来MotoGPで走るにはこれくらいのことが必要だよ”、ということを教えてあげたい。そして、僕を越えていってほしいんですよ」

 そのためには、自分が現役時代に天才肌のライダーではなかったことが、かえって彼らを指導していくうえで有用なのだ、とも青山はいう。

「どちらかというと理論派なので、論理づけて教えることが、監督やコーチをするうえで役に立つと思っています。最後は精神的な部分が左右するので気合いももちろん大切だけど、それは毎日厳しいトレーニングをすれば自然と鍛えられてゆくことですから」

「プラクティカル(実践的)かつメソディカル(段階的)に、一流のライダーに必要なことを少しずつ教えてあげたい、というのが今の目標です。ライダーにはしっかりと走れる環境を、そしてチーム全体の運営では、メカニックやチームスタッフたちが『このライダーのために全力でがんばろう』と思って気持ちよくしっかり働ける環境を作ってあげたい。僕がここにいるのはライダーを助けるためでもあるし、メカたちを助けるためでもある。そして、そのために監督という仕事がある。だから、1年目ですけどがんばっていきます」

取材・執筆/西村章

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