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小椋藍、Moto2の1年目目標ほぼ達成? 青山博一監督のデビューシーズン総括前半:〈アジアから“世界”へ〉小椋藍とIDEMITSU Honda Team Asiaの挑戦

2021年にMoto2クラスへとステップアップした小椋藍。初年度ながらも表彰台を獲得する活躍を見せた彼の1年間の戦いを、チームを率いる青山博一監督はどうみたのか? ロングインタビューでお送りする。

Ai Ogura, Honda Team Asia race

Ai Ogura, Honda Team Asia race

Gold and Goose / Motorsport Images

 MootoGP第17戦アルガルヴェGPの決勝レースで転倒を喫したIDEMITSU Honda Team Asiaの小椋藍は、2週連続開催となる第18戦バレンシアGPの直前に左足小指を骨折していることが判明。その治療に専念するため、2021年シーズンを締めくくる最終戦は、残念ながら参戦を見送ることになった。

 そこで今回は、小椋が所属するIDEMITSU Honda Team Asiaの青山博一監督に、今シーズンの戦いを振り返って総括してもらうことにした。 

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 ─小椋選手は左足の第五中足骨骨折ということですが、どんな状態なのでしょうか。 

  骨の尖端って、丸くなっているじゃないですか。転倒の影響でそこが折れて、ちょっとズレてしまったようなんですね。医師に、骨の位置を戻してもらう治療を施しました。歩こうと思えば歩けないことはなさそうですが、無理をすると骨折箇所がさらにズレてしまい、そうなると手術が必要になる。そんなに大きな骨折でもないのですが、足は負荷のかかるところなので無理はしないほうがいい、という医師の勧めもあって、第18戦は欠場することにしました。

 もし、たとえばあと10戦もあるのなら、手術してでもレースに出ましょう、ということになるかもしれませんが、このあと控えているレースもないので、このまま1~2週間ほど様子を見ることにします。そのまま骨の位置がズレなければ手術をせずに1ヵ月ほどで治るそうなので、今回は自然治癒にしましょう、という判断になりました。

 ─では、12月頃までは治療と休養に充てる、ということですか? 

 骨折したのが11月7日(第17戦決勝日)なので、12月初旬くらいには治ると思います。若いですから、きっと治りも早いですよ 。

 ─本人は走りたがっていましたか? 

 ライダーですから、走りたかったと思いますよ。でも、走ったとしても100パーセントの力は出せなかったでしょうね。監督の立場として考えたのは、いま無理に出場して転倒し、さらに怪我をするよりは、ここは我慢してでも休み、来シーズンに完璧な体勢で臨んだほうが良いでしょう、ということでした。トレーニングは12月くらいから再開してほしいですね。

 ─では、ここまで17戦を走ってきた小椋選手の総評は? 

 悪くなかったと思います。去年、Moto3で走っている頃から、小椋の走りはMoto2の大きいバイクに向いていると考えていたので、Moto2でこの成績を出しているのは良かったと思います。Moto3からMoto2へのスイッチングはうまくいったと思います」。

─期待どおりでしたか? 

  期待以下でもなく以上でもなく、このカテゴリーは藍に合っているだろうな、と読んでいたとおりでした。結果的に見ると、今年は優勝できませんでしたが、ポイントを獲れなかったカタール開幕戦から連戦の2戦目5位でゴールをしてくれたのは、ビックリしました。

 その後、第3戦のポルティマオ(ポルトガルGP)と第4戦ヘレス(スペインGP)までは、開幕前にテストをしていたんですよ。テストで走っている場所でのレースが開幕から4戦続いたので、ルーキーとしてはいいスタートを切りやすかったんじゃないかと思います。

 その後のフランス以降はテストをしていないサーキットでしたが、連続してシングルフィニッシュしてくれたし、カタルニアGPやドイツGPでは転んでしまいましたが、そのときもけっこういいところを走っていてさらに欲を出した結果の転倒でした。でも、それはそれで経験として『ここまで行っちゃダメなんだな』ということをわかってくれればいい。1年目のシーズンはできるかぎり多く周回して、とくにレースをしっかり走る中で学んでほしい、と思っていたので、それはほぼ達成できました」。

─シーズン序盤のレースでは、スタート直後に少しポジションを落とすこともありましたが、ペースアップの課題は後半戦になるとだいぶ改善されてきたようにも見えました。 

 夏休み以降、そこはだいぶ修正されてきましたね。レース序盤から積極的に前に行く姿勢は、夏休み明けのレッドブルリンク2連戦(第10戦&第11戦)でさっそく見せてくれました。第10戦は勝てたレースだと思うのですが、トラックリミットのペナルティなどで表彰台を逃してしまいました。でも、2戦目ではしっかりと2位表彰台を獲ってくれましたよね。

 ─予選ポジションについてはどうですか。 

 予選の位置が良くないとレースはさらに難しくなる、ということが本人もわかったと思うんですよ。Moto3でもそうでしたが、Moto2になると後方からだとさらに抜きづらくなるので、そこが大切だな、と小椋もわかっていて、それを意識して練習と予選と走っています。シーズン後半戦になってQ2へ行ける回数が増えてきているのは、本人のそんな意識の変化もあるんでしょうね。

 ─小椋選手は、決勝レース中に熱くなってミスをするタイプではないように見えます。そこは彼の強みだと思うのですが、では、足りないものは何でしょうか? 

  シーズン前半に話していたのは、序盤のペースをもうちょっと上げていきたいね、ということです。落ち着いて走っているのはいいんですが、上位に行けば行くほど序盤の差が最後の差になってしまうので、そこを意識してもらうように取り組みを進めていました。

 走りそのものについては、レースの組み立てはしっかりと考えてうまく進めていると思います。一方で、バイクの走らせ方に関しては、もうちょっと工夫ができるんじゃないかなとも思います。Moto2のバイクの止めかたをもう少しわかってくると、さらにワンステップ上に行けるんじゃないかな、と思うんですよ。

 止まりかたやタイヤの使いかた、そこを上手くできるようになると、予選の位置も変わってくるだろうし、そうなると決勝を走る位置やレースの組み立ても、それに応じて自然と変わってくるでしょう。タイヤ特性を活かして走れるようになるための、そのキーポイントがブレーキングにあるんじゃないか、と僕は考えています。


 2022年シーズンに向けた目標など、インタビュー後半はこちら。

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