〈アジアから“世界”へ〉小椋藍とIDEMITSU Honda Team Asiaの挑戦:成長続く小椋、転倒リタイアでも「“今季ベスト”のレースだった」と手応え

MotoGP第7戦カタルニアGPで、Moto2クラスの小椋藍は終盤まで6位争ったが、転倒リタイアで終了。しかし小椋いわく、これまでの7レースでも“ベスト”と言えるできだったようだ。

〈アジアから“世界”へ〉小椋藍とIDEMITSU Honda Team Asiaの挑戦:成長続く小椋、転倒リタイアでも「“今季ベスト”のレースだった」と手応え

 小椋藍(IDEMITSU Honda Team Asia)がMotoGP第7戦カタルニアGPで転倒したのは、レースがラスト3周を迎えた21周目の4コーナーだった。アウグスト・フェルナンデス(Elf Marc VDS Racing Team)と6番手を争うバトルの最中に、右へ旋回する4コーナーの進入で前へ出ようとしたものの、ブレーキングで停まりきれずにグラベルへオーバーランしてしまった格好だ。

「トップグループが少し離れてしまったあと、限界に近いペースでフェルナンデス選手とずっと一緒に走っていました。レースが終盤になって、前方にいたボ・ベンスナイダー選手(Pertamina Mandalika SAG Team)やマルコ・ベッツェッキ選手(SKY Racing Team VR46)、ジャビ・ビエルヘ選手(Petronas Sprinta Racing)たちのタイムが少し落ちて、ペース的に少し楽なリズムになったので、『ここで今、がんばるしかないな』と思って仕掛けようとした矢先の出来事でした」

 スタートから5〜6周ほど経過して集団の構成が落ち着き始めた頃から、小椋はずっとフェルナンデスの背後につけながら周回を重ねていた。フェルナンデスとの、この微妙な“コンマ数秒差”を詰めて前へ出ることが難しかった、と小椋はレース展開を振り返った。

「抜きやすくはなかったですね。僕のほうが彼よりもコンマ2ほど速いペースだったら抜ける場所は他にもあったかもしれませんが、フェルナンデス選手もレース後半にかけていいペースで走っていました。ふたりで前を追い上げながらさらに彼を抜くのは、余裕というか、オプションが少なかったのは事実です。フェルナンデス選手は4コーナー以外のブレーキが強くて、最後に仕掛けるなら4コーナーしかなかったので、そこで一発で決めよう、と思ってがんばったら転んでしまった、というわけです」

〈たら・れば〉の仮定の話になってしまうが、もしあそこで転倒しなければ、残りの2周で5位は争えていたのではないか、とも彼は言う。

「ボ(・ベンスナイダー)はかなり落ちてきていたので、たぶん抜くことができたんじゃないかと思います。あのときの状況はフェルナンデス選手がボに追いつき始めていたんですが、彼がボを抜いてから僕もボを抜く流れだと、僕はフェルナンデス選手を抜けずに終わってしまう。だから、フェルナンデス選手がボを抜く前に、自分がフェルナンデス選手をまず抜いておいて、それからボを抜きにいく、という展開にしたかったんですけれども、そこでがんばっちゃったんですよね。4位のベッツェッキ選手まではちょっと難しかったと思うので、5位で終わろうとがんばるあまり、ああいう結果になった、というかんじですね」

 結果を残せなかった口惜しさはにじませながらも、小椋の口調はむしろさばさばとしている。転倒に至るまでの展開は、良好な手応えで走ることができたからだという。

「そうですね。今年のベストレースだと思います」

 ウィーク全体でも、金曜午前のフリープラクティス1回目から、セッションごとにしっかりと積み上げていくことができた、と振り返る。

「前回(イタリアGP)は初めて走るサーキットでしたが、少しずつ調子を上げて、決勝レースもいい形で終わることができました。今回のカタルニアGPは、5月のプライベートテストで走行していた場所です。だから、知らないコースをいい感じで走れた流れでここへ来て、さらに良い結果、というものを目指していました。レース結果は残せなかったけど、自分たちが思っていた内容に近いものは出せたんじゃないかなと思います。今回のようなことがないように、次は努力をしていくしかないですね……って、いつもこんなことばかり言ってますけど」

 次戦の第8戦ドイツGPの舞台は、ザクセンリンク・サーキット。シーズン全体でもっとも全長が短い(3671m)。高低差も激しいコースで、前半区間は小さいコーナーが連続し、後半セクションで3本の短い直線が続く。しかも、左コーナー10に対して右コーナー3という極端なレイアウトだ。

「ザクセンはMoto3でも走っていますが、コースが特殊なので、大きいバイクであの小さいコースを走るとどんな感じなのか、全然予想がつかないです。目標は、今回のようにトップが見える位置でレースをして、4〜5秒くらいの差でゴールできればすごくいいと思います」

 第8戦ドイツGPと第9戦オランダGPは、第6〜7戦と同様に2週連続の開催になる。連戦のスケジュールで良い流れを作るためにも、まずはドイツで好結果を得て勢いを掴みたいところだ。

 

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