マルクVDS、マルケス弟後任にアウグスト・フェルナンデス起用を発表

　Moto2のマルクVDSは、ホルヘ・ロレンソの引退によって急遽MotoGPクラスへと昇格したアレックス・マルケスの後任として、アウグスト・フェルナンデスの起用を発表。サム・ロウズとの2名体制で2020年シーズンに挑む。

　MotoGP2019年シーズン最終戦バレンシアGPで、ロレンソが電撃的に引退を発表したことで、今季Moto2タイトルを勝ち取ったアレックス・マルケスはレプソル・ホンダ入りとなり、マルクVDSはシートがひとつ空席となっていた。

　当初、そのシートにはヨハン・ザルコが収まるのではないかと見られていたが、現在はアビンティア・ドゥカティへ加入してMotoGPに残留すると考えられている。そして今回の発表により、ザルコのMoto2復帰という線は無くなったと言えるだろう。

　マルクVDSが後任ライダーとして起用したフェルナンデスは、ポンス・レーシングからの移籍となった。

「こうした素晴らしいチームで成長し続けるという夢が叶ったよ」と、フェルナンデスはコメントしている。

「僕の目標は、勝利に向けハードに取り組み最大限プッシュすること、そしてチャンピオンシップを争うチャンスを手にすることだ」

　フェルナンデスの2019年シーズンはまさに“覚醒”と言えるもので、3勝を含む表彰台計5回を獲得。終盤戦は伸び悩みランキング5位となったものの、中盤戦ではマルケスを脅かす速さを発揮していた。

「アウグスト・フェルナンデスの起用は、Estrella Galicia 0,0のチームカラーを象徴するものであり、無計画なものではない」と、チームマネージャーのホアン・オリヴェは語った。

「彼のシーズンを通じた素晴らしいパフォーマンスは、我々に注目させるものであり、彼は将来チームに加わる可能性のあるひとりだった」

「チームに欠員が生じたが、アウグストという重要なドライバーを獲得できたことは、誇りであり喜びでもある。そして我々は彼と共にトップを争い続けることを願っている」

　なお、フェルナンデスの移籍によってシートがひとつ空いたポンス・レーシングは、後任としてMotoEに参戦するヘクター・ガルツォの評価を進めるようだ。

2020年シーズンMoto2クラスグリッド一覧（2019年11月25日現在）