Moto2カタルニア決勝｜VR46のビエッティがポール・トゥ・ウィンで3勝目。小椋藍は7位

　MotoGP第9戦カタルニアGPのMoto2クラス決勝が行なわれた。優勝はセレスティーノ・ビエッティ（Mooney VR46 Racing Team）で、今シーズン3勝目となった。

　前日に行なわれた予選では、ポイントリーダーのセレスティーノ・ビエッティが開幕戦以来のポールポジションを獲得。彼と同ポイントでランキング2番手の小椋藍（IDEMITSU Honda Team Asia）は10番手からのスタートだ。

　路面温度50℃超えの暑いコンディションでスタートした決勝レースだったが、ポールシッターのビエッティは加速が悪く後退。好スタートを見せたジョー・ロバーツ（Italtrans Racing Team）が先頭を奪い、ジェイク・ディクソン（Inde GASGAS Aspar Team）、アロン・カネット（Flexbox HP40）と予選上位グリッドのライダーが続いた。

　ポジションを落としてしまったビエッティは5番手、一方で小椋はスタートから1周目でスルスルとポジションをあげ、6番手でビエッティの直後につけた。

　序盤はバトルらしいバトルは少なく、ロバーツ、カネット、ディクソンがそれぞれ0.4秒ほどの差で淡々とラップを消化。だが小椋はビエッティとポジションを激しく入れ替えつつの走行で、トップからは離されつつあった。

　レースが中盤に差し掛かる7周を過ぎると、先頭のロバーツは徐々に後続との差を広げ始めていく。ロバーツが自己ベストを刻む一方で、2番手のカネットはペースが上がらず。3番手のディクソン以下を抑え込む形となり、ロバーツにとっては願ったり叶ったりと言える状況だ。

　5番手を争うビエッティと小椋は一進一退の攻防を継続。チャンピオンシップ直接のライバルということで、抜き合い差し合いが繰り広げられた。そこにアウグスト・フェルナンデス（Red Bull KTM Ajo）、マルセル・シュロッター（Liqui Moly Intact GP）も絡み始めると小椋は彼らに先行を許してしまい、8周目には8番手にポジションを落としてしまった。

　レースが折り返しとなった11周目、約2秒のリードを築いて快走していたロバーツに悲劇が。ターン5でグリップを失って転倒してしまったのだ。これで今シーズン2勝目のチャンスを逃すことになった。

　これで先頭となったのがディクソン。カネットとランデブー状態でトップ2を形成。ただディクソンは残り10周でカネットに追い抜かれて先頭はすぐに入れ替わった。

　3番手となっていたビエッティは、このトップ2を徐々に追い上げていき、残り8周でディクソンをロックオン。間髪入れずに追い抜いていき、先頭のカネットに迫った。

　残り7周、ビエッティはターン10のブレーキングでカネットをパス。ついに先頭に浮上したかと思いきや、カネットの反撃を受けて再び2番手に後退した。

　ビエッティはその後大人しく2番手を走行。チャンスを伺っていたようで、残り2周で再びアタックし先頭を奪ったが、ストレートエンドでカネットに先んじられてしまう。

　ラストラップ、優勝を争うカネットとビエッティだったが、ビエッティが勝負をしかけたのはターン10。インを攻めたビエッティが、若干膨らんだ立ち上がりとなったカネットを抜き去り先頭を確保した。そのまま最終コーナーまで抑えきり、ビエッティがポール・トゥ・ウィンを果たした。2位はカネット、3位はフェルナンデスだ。

　小椋藍は最終的に7位でフィニッシュ。ポイントランキングではビエッティとの差が広がってしまった。

順位	ライダー	周回数	タイム	差	前車との差	平均速度	ポイント
1	Celestino Vietti Ramus	22	-				25
2	アロン カネット	22	0.081	0.081	0.081		20
3	アウグスト フェルナンデス	22	0.522	0.522	0.441		16
4	Jake Dixon	22	0.646	0.646	0.124		13
5	マルセル シュロッター	22	1.470	1.470	0.824		11
6	Pedro Acosta	22	6.298	6.298	4.828		10
7	小椋 藍（Ai Ogura）	22	6.320	6.320	0.022		9
8	アロンソ ロペス	22	7.229	7.229	0.909		8
9	Manuel Gonzalez	22	10.746	10.746	3.517		7
10	トニー アルボリーノ	22	12.056	12.056	1.310		6
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