レースレポート
Moto2 Spielberg

Moto2オーストリア決勝|ビエッティ、抜けた強さで完勝。ランキング首位ガルシア14位大苦戦

MotoGP第11戦オーストリアGPのMoto2クラス決勝が行なわれた。セレスティーノ・ビエッティ(Red Bull KTM Ajo)がポール・トゥ・ウィンを飾った。

Celestino Vietti, Red Bull KTM Ajo

Celestino Vietti, Red Bull KTM Ajo

写真:: Gold and Goose / Motorsport Images

 レッドブルリンクでMotoGP第11戦オーストリアGPのMoto2決勝が行なわれ、セレスティーノ・ビエッティ(Red Bull KTM Ajo)がポールから見事なレースを見せて勝利した。

 ビエッティは予選で今季2度目のポールポジションを獲得。アロン・カネット(Fantic Racing)が2番手、ポイントリーダーのセルジオ・ガルシア(MT Helmets - MSI)が3番手となった。

 ガルシアのチームメイトで彼とタイトルを争っている小椋藍は、土曜日のプラクティス2で転倒。右手を骨折したことで今回は欠場となっている。佐々木歩夢は26番グリッドからポイント獲得を目指した。

 土曜日よりも気温が低めの21度、路面温度29度で23周のレースがスタートすると、ビエッティがターン1で膨らみ、カネットが首位に浮上。ガルシアは順当に3番手に続いたが、ターン9でアロンソ・ロペス(SpeedUp Racing)にパスされ4番手で1周目を終えた。

 ビエッティは負けじと2周目にカネットを抜き返すと、ハイペースでギャップを拡大。ロペスも置いていかれまいとカネットを交わしてビエッティを追った。4番手ガルシアはこの3台からジリジリと離され、第2集団の先頭を走る形となった。

 トップ3の中では首位のビエッティが特にペースが良く、6周目にはそのリードが1秒、10周目には1.5秒ほどと順調にレースを進めていった。

 しかしその10周目、ターン3でビエッティがギヤ抜けのトラブルに見舞われてしまい、1秒ほどタイムロス。2番手ロペスに0.3秒差まで迫られた。

 だがビエッティはやはりペースが良く、ロペスはオーバーテイクを仕掛けることができず。その走りを冷静に見ていたカネットが残り9周のところで一度ロペスの前に出た。カネットはロペスを抜いた際、自身の後ろにつくようロペスにジェスチャー。2台で協力してビエッティを追おうと意思表示したが、ロペスにその動きは見えておらず、ロペスはすぐにカネットを抜き返した。

 2番手を巡る攻防の間にビエッティは再び1秒のリードを確保。さらにジェイク・ディクソン(CFMOTO Aspar Team)も後方から2番手を争う2台に追いつき、3台が1パックに。ロペスとカネットが協力する余裕もなくなり、ビエッティにとっては願ってもない展開となった。

 快走を続けたビエッティは2.5秒以上のリードでファイナルラップに突入し、危なげなくトップチェッカー。レッドブルリンクで2年連続優勝を飾った。

 2位はロペス。3位はファイナルラップのターン1でカネットを交わしたディクソンが入った。

 ポイントリーダーのガルシアは、レース終盤まで6番手を争う集団の先頭を走っていたが、トラックリミット違反でロングラップ・ペナルティを科された。後ろのライダーを抑える苦しいレース展開だったこともあり、ペナルティで大きく後退。14位フィニッシュとなった。

 ガルシアがわずか2ポイント獲得に終わったことで、今回欠場となったランキング2番手の小椋にとっては不幸中の幸い。ガルシアとのポイント差は18から20ポイントと、ダメージはほぼ最小限に抑えられた。

 来季のMotoGP昇格が決まっているフェルミン・アルデゲル(SpeedUp Racing)は19位ノーポイント。佐々木歩夢は21位でレースを終えた。

 
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