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MotoGPコラム:新時代迎えたMoto2。”変革”は白熱のレースを生む?

今シーズンからトライアンフ製エンジンへ変更されたMoto2クラスは更にレースが接近しそうだ。そして、新型マシンを各ライダーはどう評価しているのだろうか。

Thomas Luthi, Intact GP

Gold and Goose / Motorsport Images

 2019年開幕戦のMoto2クラス決勝は、レースが終盤へ向かうにつれて緊迫の度合いを高める大接戦のレースになった。

 ホンダ600ccエンジンからトライアンフ765ccへとワンメークエンジンが変更になった新時代の緒戦で優勝を飾ったのは、ロレンツォ・バルダッサーリ(Flexbox HP 40)。2位のトマス・ルティ(Dynavolt Intact GP)とのタイム差は、0.026秒という大接戦だった。3位のマルセル・シュロッター(Dynavolt Intact GP)と4位のレミー・ガードナー(ONEXOX TKKR SAG Team)とのタイム差にいたっては、0.002秒の僅差だ。

 ルティの猛追をかわしてトップでチェッカーを受けたバルダッサーリは、

「終盤にあんな速いペースで追い上げて来るとは思ってもいなかった。ラスト2周はトマスが後ろから迫ってきて激しい争いになり、リヤがスライドして大変だったけど、ハードなブレーキングでインを閉めて、なんとか勝つことができた」

 と、息を切らせながらレースを振り返った。そして、新たなマシン規格で戦う今シーズンのMoto2クラスについて

「今年のレースはホンダ時代と違ってくると思う。プレシーズンテストから、ライダー間のタイム差はかなり接近していた。今年は、6〜7名の優勝争いになるのではないか」

 と予測をした。

 2位のルティも「(トライアンフのMoto2マシンは)かなりポテンシャルがあると思う」と述べた。

「ラップタイムはかなり速くなっているけれども、マシン性能をまだ最大限に引き出しているわけではない。エンジンパワーは600cc時代よりも大きく、特に1速から3速でそれが顕著に出る。電子制御が入るようになったのも、MotoGP経験のある僕には好材料だね。細部を詰めて行く余地はまだたくさんあるけど、乗っていてとにかく楽しい」

 この言葉からもわかるとおり、今年のMoto2は様々な点で技術面の変更がある。電子制御に関しては、ほぼないも同然だった昨年までの状態と異なり、今年からマニエッティ・マレリのECUが搭載されることになった。MotoGPほどの多様性には及ばないものの、ローンチコントロールやエンジンブレーキ等々について、ある程度のレベルまできめの細かい設定が可能になっているという。

 また、エンジンの排気量が大きくなった分だけパワーが増しているのも、当然の成り行きだ。ラップタイムを比較すれば、その違いがよくわかる。

 ホンダ600cc時代のオールタイムラップレコードは、1分59秒052(J・フォルガー/2016)。これに対して、今年のカタールGPでの最速ラップタイムは、ポールポジションを獲得したシュロッターの1分58秒585。

 総レースタイムで見れば、違いはさらに顕著だ。ホンダ時代の総レースタイム記録が40分14秒293(T・ルティ/2016)であるのに対して、今年のバルダッサーリの優勝タイムは39分56秒109、と18秒以上も短縮している。1周あたりでみれば1秒近く速くなっている計算だ。

 また、シャシー設計に関しては、ホンダの600cc4気筒に対してトライアンフエンジンは3気筒で若干スリムな分、バイクの車体幅が去年よりも10cmほど細身になっているようだ。車体セットアップを考えるとき、エンジン重量やマウント位置が異なるために、静的・動的な前後の荷重配分も、昨年とはある程度異なっているだろう。

 ダンロップは昨年来のテストデータなどに基づいて今シーズン用タイヤを設計してきたと思われるが、カタールー南米ー北米と外回りが続く序盤3戦を終えて、本格的なヨーロピアンラウンドが始まる第4戦では、さらに別案のタイヤを投入するという話もあるようだ。そうなると、ラップタイムがもうワンステップ向上するとともに、選手たちの戦いはさらに緊密さを増すことも充分に予想される。

 4ストロークエンジンのワンメーク競技として2010年にMoto2クラスが創設されて以来10年目の技術仕様変更は、競技水準の向上とともに、観戦する側の興趣がさらに増すという面でも正解だったといえそうだ。

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