ヤマハ、2028年からMoto3クラス単独マシンサプライヤーに就任。新型はR7やMT-07のエンジンがベースに
MotoGPは2028年から2033年までのMoto3の新プロジェクトを発表。ヤマハがMoto3マシンの独占サプライヤーとなることが明かされた。
6月25日、MotoGPとヤマハ発動機は2028~2033年までのMoto3独占バイクサプライヤー契約をはじめとする長期プロジェクトを発表した。
MotoGPオランダGPで行なわれた記者会見で発表されたこの新プロジェクトについては「近年のグランプリ二輪レースにおける最も重要な発展のひとつであり、将来の世代のライダーの道を強化するというヤマハとMotoGPの共通のコミットメントを反映している」と説明。2027年にバイクを初公開するべく準備を進めているとした。
Motorsport.comでは昨年の段階でヤマハがMoto3クラスの単独サプライヤーとなる可能性を報じてきた。現在のMoto3クラスはホンダとKTMがマシンを供給しているが、この体制変更の目的は明確で、コスト削減が目指されている。
そうした中、新たなサプライヤーとなるヤマハが供給するマシンの中核となるエンジンは、YZF-R7などに搭載されている2気筒688ccのCP2エンジンをベースに、グランプリ用に大幅に再設計したものになる。
新型マシンは最高出力は95馬力、重量は120kgとなる予定で、今年後半にはテストも控えている。なお、MotoGPのチーフスポーティングオフィサーであるカルロス・エスペレータは現行Moto3と比較して少なくとも50%のコスト低減を目指していると説明している。
ヤマハは目指す内容として「現在のMoto3マシンと比較して優れたパワーウェイトレシオを実現するとともに、次世代ライダーの身体的特徴とライディングスタイルにより適したフルサイズモーターサイクルを導入すること」と記している。
なおこのMoto3プログラムは周辺シリーズにも拡大が見込まれており、2029年以降にFIM Moto3ジュニア世界選手権で低スペック版の採用が予定されているという。また他の地域選手権との協議もすでに始まっていることも合わせて明かされた。
Carlos Ezpeleta y Paolo Pavesio
Foto de: MotoGP
エスペレータはヤマハへの感謝を表明すると共に、さらに新時代のMoto3に向けた展望をこう付け加えた。
「Moto3カテゴリーが『ヤマハカップ』のようになってしまうことは懸念していない。将来このカテゴリーで世界チャンピオンになるライダーたちは、これまでと同じ価値を持ち続けるだろう」
またヤマハ・モーター・レーシングのマネージングディレクターを務めるパオロ・パヴェジオは、今回の発表に際し次のようにコメントを寄せた。
「Moto3は常にグランプリへの夢の出発点を担ってきた。ここで未来のチャンピオンたちは技術を磨き、才能が初めて表舞台に現れ、そしてこのスポーツの未来が始まっていく」
「我々の目標は、当初から単にオートバイを製造することではなかった。目指したのは、ライダー、チーム、そして選手権を長年にわたって支えることのできるプラットフォームを作り上げることだ。アクセスしやすさ、エンジニアリング効率、そして純粋なレースパフォーマンスを兼ね備えたプラットフォームとなっている」
「このプロジェクトには、ヤマハ発動機、ヤマハ・モーター・レーシング、そしてヤマハ・モーター・ヨーロッパの専門知識が結集されている。これは真にグローバルなヤマハの取り組みであり、モーターサイクルレースへの長期的なコミットメントとライダー育成への姿勢を反映したものだ」
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