ビニャーレス、バイクの改善を実感も「ウエットで進歩する必要がある」
マーベリック・ビニャーレスは、今季のMotoGPタイトル獲得を狙うためにヤマハはウエットでのパフォーマンスを改善する必要があると考えている。











ヤマハのマーベリック・ビニャーレスは、先週末ミサノで行われたサンマリノGPでポールポジションを獲得したものの、ウェットとなった決勝では4位だった。タイトル争いのライバルであるマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)とアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)に先行を許した結果、同ポイントで並んでいる2人とは16ポイント差。今季は残り5レースだ。
ミサノでビニャーレスは、シルバーストンでも使っていた2018年プロトタイプのシャシーを使用した。彼は金曜日、新しいフレームはバイクに”リラックス”して乗ることができると語っていた。それを裏付けるように、ビニャーレスは予選で6月のムジェロ以来7戦ぶりにポールポジションを獲得したのだ。
ドライコンディションでは進歩を遂げたヤマハとビニャーレスだが、ウエットとなった決勝ではホンダのマルケスや、ドゥカティに乗るドヴィツィオーゾ、ダニーロ・ペトルッチ(プラマック)、ホルヘ・ロレンソに遅れをとった。それを受け、ビニャーレスはウエットでバイクのスピードを改善することの重要性を強調した。
「ドライでは、僕たちは大きく改善できたと思うし、かなり一貫性がある」
「FP4では、僕が好きじゃないハードタイヤを使ってもいいペースが刻めた。僕たちはいい仕事をした」
「次はウエットでのパフォーマンスを改善しなければならない。なぜなら、マルクとドヴィの両方が、ウエットレースでは常に前にいるからだ。もしチャンピオンシップに勝ちたいと思うなら、僕たちもそこに居なきゃだめなんだ」
「バイクのフロントの挙動は本当に良いし、とても満足している。ドライでも同じで、フロントのフィーリングはかなり改善できた」
「しかし、正直に言ってリヤはトラクションを得るのが非常に難しかった。特に左側で、バイクがかなり滑っていたし、バイクを倒しこむことができなかった。レース中、左コーナーで膝を擦ったのは4、5回だった」
「今回は4位だった。次は表彰台に上がりたい。ドライではすごく自信があるし、アラゴンではすべてが正常に進み、彼らと戦うことができるよう願っている」
ロッシ不在が障害に
ビニャーレスのチームメイト、バレンティーノ・ロッシは今月初めにモトクロスでのトレーニング中に喫したクラッシュで右足を骨折したため、実質タイトル争いからは脱落した。ヤマハとしては、今年のタイトル獲得を完全にビニャーレスに頼らざるをえなくなった。
ロッシがミサノを欠場したことで、ビニャーレスはスペアバイクにも2018年プロトタイプのフレームを使えたが、そのメリットよりもチームメイトがいないことでデータ比較ができないデメリットの方が大きかったという。
「バレンティーノが戻れば、もっと良くなると思う。誰にとってもね」と彼は語った。
「バレンティーノはバイクのことをよく知っているし、どうすれば速くなるかよくわかっているからだ」
「僕たちのデータを比較することができるから、僕にとっても週末が少し楽になるだろう。チームメイトが自分より速ければ、もっと自分自身とバイクをプッシュできるということだ。バイクの限界を知ることもできる。それは本当にポジティブなことなんだ」
「この週末、僕はバイクのセットアップを少し変えたりして、いろいろ試してみた。そして、それほどタイムが落ちなかったんだ。でも、僕たちはこのシャシーのセットアップを速める方法を知っている。だから、あまりたくさんは変えなかった」
Additional reporting by Oriol Puigdemont
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この記事について
シリーズ | MotoGP |
イベント | サンマリノGP |
ロケーション | ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ |
ドライバー | マーベリック ビニャーレス |
チーム | Yamaha Factory Racing |
執筆者 | Jamie Klein |