マルケス、今季の苦悩を語る「ストレスで髪の毛が抜けてしまった」
マルケスは今シーズンの苦悩を明かし、シーズン前半はバイクに乗っていても楽しめず、後半へ向けてアプローチを変えたと話した。








2017年のMotoGPタイトルを獲得したレプソル・ホンダのマルク・マルケスは、シーズン前半はバイクに乗ることを楽しめず、途中からレースへのアプローチを変えてレースに臨んでいたことを明らかにした。
マルケスは、今シーズンの序盤6レースでわずか2回しか表彰台に上がることができなかった。また何度もクラッシュを喫し、早い段階で不利な状況に立たされてしまった。
5月のイタリアGP終了時点では、彼はランキング首位のマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)から37ポイントも離されていた。彼はその後のカタルニアGPで2位を獲得したものの、レース前に5度も転倒し、厳しい週末に耐えていた。
マルケスは、シーズン前半は非常にストレスが多く、美容師から髪の毛が減っていることを指摘されたと明かした。
「本当にタフなシーズンだった。アップダウンも激しく、良い時も悪い時もたくさんあった」
「特にシーズン前半はとても厳しかった」
「バルセロナ(カタルニアGP)の後、僕の美容師に会った時に、彼女から『何か起きているの? 何かあったの? 髪の毛が減っているわ』と言われたんだ」
「だから『そんなことない、僕は24歳だ。ありえないよ!』と言ったよ。僕の祖父も父も髪の毛は生えているしね」
「僕はすぐに(MotoGPのメディカルディレクターである)Dr.チャーターのところへ行ったんだ。そうしたら彼は、『レースへのアプローチを変える必要がある。なぜなら君は、内面にストレスを抱えすぎている』と僕に話した」
「僕は常に笑顔で、常にハッピーだ……だけど僕は人間であり、緊張していれば神経質になるのだと気づかされた」
シーズン前半から一転、後半は”完璧だった”
マルケスは、アプローチなどを変えたことにより序盤のスロースタートから復活したと話した。特にサマーブレイク中にブルノで行われたテスト以降はそうだったという。
6月のカタルニアGP以降の11レースで、彼は5勝し、9回表彰台に上がった。またレースを完走できなかったのは、エンジントラブルに見舞われたイギリスGPだけであった。
「僕はアプローチを変えた。そうしたら、特にバイクのフィーリングが変わったんだ」
「バイクに関しては大きく変わったし、再び正しいフィーリングを得ることができた。もう一度バイクに乗ることを楽しめるようになった」
「5月のル・マン(フランスGP)の後、エミリオやホセ(チームスタッフ)と車で空港に向かう時に、僕は『バイクに乗っていても楽しくない。僕はただ、バイクに乗る必要があるから乗っているだけで、楽しくない』と話していた」
「その後で物事の考え方を変えた。最初はバイクに乗ることを楽しむ方法を見つける必要があった。そうすれば結果も出るようになると考えていた」
「僕たちはその方法を採用し、テストではとてもハードに仕事をした。テストの度に100周以上走って、楽しむ方法を見つけることができた」
「僕としては、シーズン後半は完璧だった。すべてのセッションを常にコントロールできて、(後半戦は)マレーシア以外のすべてのレースで表彰台に上がることができた」
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この記事について
シリーズ | MotoGP |
ドライバー | マルク マルケス |
チーム | Repsol Honda Team |
執筆者 | David Gruz |