リスクと表彰台を天秤にかけたマルケス、21ポイントの大量リードに満足
レプソル・ホンダのマルク・マルケスは、マレーシアGPで3位以上を目指してプッシュする必要はないと考えたことを認めた。








レプソル・ホンダのマルク・マルケスは、第17戦マレーシアGPで最高峰クラス4度目のチャンピオン獲得を決めるチャンスがあったが、ウエットコンディションの中、タイトル争いのライバルであるアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)と戦う強さがなかった。
ドヴィツィオーゾはチームメイトのホルヘ・ロレンソを下して優勝を飾った。マルケスは結局、ドヴィツィオーゾから17秒遅れ、ヨハン・ザルコ(テック3・ヤマハ)に次ぐ4位に終わった。
結果としてマルケスは、ドヴィツィオーゾに対して21ポイントのリードを維持したまま最終戦ヴァレンシアGPに臨むことになる。マルケスが自力でチャンピオンを決めるためには5ポイント以上獲得、つまり11位以上でレースを終えればいいという、圧倒的に有利な立場にいる。
マレーシアGP終盤、ペースを落として4位を守る走りに切り替えたマルケスは、タイトル争いにほとんど影響がない3位表彰台を獲得するために、リスクを冒してプッシュする必要はないと考えていたこと認めた。
「僕は序盤、かなり攻撃的にレースをスタートした。でもその後、2台のドゥカティの方が僕よりも速いことがわかった」とマルケスはレースを振り返った。
「ザルコに追いつこうとしている時、僕はリスクを冒していることを認識していた。そしてそれからバイクの上で、”24ポイント差でヴァレンシアに臨むか、それが21ポイント差になるのかはそれほど変わらない”と考えたんだ。だから、4番手に留まることを決めた」
「レースを戦う上でとても重要なのは、レースを通して落ち着くことだ。早まったことをせずに、自分のリズムを見つけることが大事なんだ」
「もしリスクを覚悟してもっと攻めていたら、ここでチャンピオンを決めることもできたかもしれない。だけどもしクラッシュしてしまったら、リードが7、8ポイントに減ってしまう。一歩一歩進んでいった方が良い」
なぜ彼はドゥカティ勢と戦うことができなかったのか。それをマルケスに尋ねると、彼はブレーキングとコーナーへの進入について自信を持てなかったことが原因だと説明した。
「問題だったのは、僕の最も大きな強みでもあるブレーキングポイントとコーナーへの進入だ。今回は他のレースのような強さがなかった」
「何らかの理由で、良い感触がなかった。金曜日(FP2)のウエットコンディションの時点ですでに、それほど良くなかった」
「いつも、ドゥカティは加速のところで良くて、僕たちはコーナーへの進入で勝っている。だけど今日、僕たちは進入でロスをしていた」
Additional reporting by Scherazade Mulia Saraswati
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この記事について
シリーズ | MotoGP |
イベント | マレーシアGP |
ロケーション | セパン・インターナショナル・サーキット |
ドライバー | マルク マルケス |
チーム | Repsol Honda Team |
執筆者 | Jamie Klein |