ロッシ、”現状に落ち込む”ビニャーレスに助言「異なるアプローチを」
ロッシは、フラストレーションを抱え現状に落ち込んでいるビニャーレスに対し、異なるアプローチを採るべきだと語った。









ヤマハのバレンティーノ・ロッシは、テストを終えて落胆しているチームメイトのマーベリック・ビニャーレスについて、異なるアプローチを採るべきだと話した。
ビニャーレスはマレーシア、タイ、カタールの3カ所で行われた公式テストにおいて2度トップタイムを記録しており、カタールテストの最終日は5番手でセッションを終えていた。しかし公式テストを通じて彼のペースは下がり、安定感を欠いた。
タイで行われたテストでは、ヤマハに移籍して以来”最悪”のテストに耐えていたというビニャーレス。カタールテストの際には、ポジティブな姿勢でいることが”難しい”と認めていた。
チームメイトのロッシに対しビニャーレスは現状に落胆しているのかと尋ねると、彼はこう答えた。
「マーベリックはとても落ち込んでいる。だけど最終的には彼は4番手か5番手だった」
「彼は(他のライダーよりも)1秒速いタイムでトップにいたいと考えているから、満足できていないだろうね」とロッシは冗談を交えて話した。
「違うアプローチを取るべきだ。彼はまだ若いし、常に上位を走れるよう挑戦したいはずだ」
「現代のMotoGPは(昔と比べて)大きく変わっている。僕としてはタイヤの磨耗が早くなったと感じているし、そういうことにも耐えなければならない」
ビニャーレスが5番手タイムを記録したカタールテスト最終日、ロッシはトップのヨハン・ザルコ(テック3・ヤマハ)に次ぐ2番手だった。
「この3回の公式テストを通して僕たちがわかったことは、昨年のように、サーキットによって状況が大きく変わるということだ」
「僕たちはタイで非常に苦労していたけど、ここ(カタール)では速さがあった。つまり油断ならない状況ということだ。全員にとってそうなることを願っている」
「厳しいサーキットでは、それほど苦労しなくて済むように対応することも重要になる。僕たちはみんな拮抗しているし、競争力がある状態とそれが十分でない状態の差はあまり大きくない」
しかしロッシは、レースのことを考えた場合、まだバイクのパフォーマンスに不安を抱えていることを認めた。
「状況を改善するために様々なことに取りくんでいる。それで僕たちはフロントタイヤを改善したんだ。でもいずれにせよ、レースでは何か起こるかわからない」
「レース中盤までは競争力があっても、その後の10周でどうなるかはわからない」
「昨年僕たちは大抵のレースで苦戦して、困難な状況に立たされていた」
最後に彼はテスト3日目のクラッシュについて、通常のものとは異なる仕様のフロントタイヤを装着し、レースよりも長い距離を走行していたことが転倒の理由だと述べた。
「僕が好んでいる方のフロントタイヤではレースを走り切ることが難しいので、ハード(のフロントタイヤ)を試していた」
「右に曲がるコーナーでは良いフィーリングを得られなくて、クラッシュしてしまった」
Additional reporting by Oriol Puigdemont
この記事について
シリーズ | MotoGP |
ドライバー | マーベリック ビニャーレス , バレンティーノ ロッシ |
チーム | Yamaha Factory Racing |
執筆者 | Valentin Khorounzhiy |