ロレンソ「王者になった2015年より進化している」と移籍で成長実感
ドゥカティのホルヘ・ロレンソは、チャンピオンになった2015年のヤマハ時代よりも、ライダーとして成長できていると語った。

9年間ヤマハに在籍し3度(2010、2012、2015年)のMotoGP王者に輝いたホルヘ・ロレンソは、2017年にドゥカティへ移籍し未勝利でシーズンを終えたが、ライダーとして成長できているという実感があるようだ。
2008年に、ヤマハから最高峰クラスにデビューしたロレンソにとって、ドゥカティはMotoGPクラスでの2チーム目。慣れ親しんだヤマハのバイクと性格が大きく異なるドゥカティのバイクへの適応は難しく、シーズンを通して1勝もできなかったのは250ccクラスに参戦していた2005年以来初めてのことだった。
チームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾが6勝をマークし、タイトル争いを展開した一方で、ロレンソの表彰台獲得は3度(マレーシアGPの2位が最高成績)でランキング7位という成績だった。しかし彼は、バイクを完璧に操れるようになるためにはまだ多くの作業をする必要があると認めたものの、ドゥカティに加入して以来、より良いライダーになっていると主張している。
「率直に言って、僕は2年前よりも今の方が良いライダーになっていると思う」とロレンソは語った。
「別のバイクに乗るということには、ポジティブな面とネガティブな面がある。たとえ、まだパフォーマンスを改善する余地があると考えていたとしても、僕は少しずつこのバイクから最大限のパフォーマンスを引き出せるようになってきている」
「だけど、まだ完璧に心地よく感じられているわけではない。僕はまだ、自分が思う通りにバイクを操れていないんだ」
「それでも、その状態に近づいていっている。僕はチームの仕事にとても満足している。彼らは、僕たちにより良いバイクを与えようとしてくれているんだ」
「アンドレアは6勝したし、シーズン後半は僕も良かった。今年は僕たちふたりとも、開幕からバトルをする準備ができていると思うし、再びチャンピオン争いができると思う」
ロレンソは、移籍当初から2017年が厳しい年になると予想していたが、ドゥカティのバイクへの適応という挑戦を楽しむことができ、最終的に競争力を発揮できるようになったことに自信を持っている。
「まず、僕がこのプロジェクトを始めたのは、新しいチャレンジと刺激がほしかったからだ。そして、ドゥカティとタイトルを勝ち取るという得難い体験をするためだ」
「僕が決断を下した時、もし自分が快適だと感じるところにいたいなら、9年間戦った同じチームに残るだろうと言ったはずだ」
「このチャレンジが難しいものになると分かっていたからこそ挑戦したんだ。ジジ(ダッリーニャ/ドゥカティのゼネラルマネージャー)のことも知っていたし、自分のモチベーションを刺激する、何か新しいことをしたいと思っていた」
「特に、新しいフェアリングがなかったシーズン序盤はとても大変だった。空力フェアリングによって、フロントに自信を持てるようになった」
「いつも乗っていたバイクと反対のスタイルのバイクに乗る必要があったが、見ていて分かったように、それも時間の問題だった」
「僕は、これまでのキャリアで乗ってきたどのバイクでも競争力を発揮してきたし、ドゥカティでもそれは変わらないことは分かっていた。僕は今、それを実証しようとしているところだ」
この記事について
シリーズ | MotoGP |
ドライバー | ホルヘ ロレンソ |
チーム | Ducati Team |
執筆者 | Lewis Duncan |