マルケスは、オーストラリアGPで優勝したことよりも、33ポイントという大差のリードを築けたことの方が嬉しいと語った。
今シーズン6勝目を挙げたレプソル・ホンダのマルク・マルケスは、ドゥカティのアンドレア・ドヴィツィオーゾに対して33ポイントという大きなアドバンテージを得ることができて嬉しいと話した。
先週開催された日本GPでは接戦の末ドヴィツィオーゾに敗れたマルケスだったが、今週末はマルケスが今シーズン6勝目を挙げ、タイトル争いのライバルに対して決定的な一撃を食らわせる形になった。
ドヴィツィオーゾは13位でレースを終えたため、マルケスとのポイント差は33に広がった。なお今シーズンの残りの2レースで獲得できるポイントは、最大でも50ポイントである。
マルケスにとっては、ドヴィツィオーゾよりも前でレースを終え、彼よりも多くのポイントを獲得することが一番の目標であった。そのマルケスはレースの早い段階で、Moto3のように集団に飲み込まれることを避けるために、ライバルと同じくらいアグレッシブになることが必要だということに気がついたという。
「正直なところ、びっくりするようなレースだった」とマルケスはレースを振り返った。
「最初からタイヤを十分に温めようとしていて、僕自身は冷静になっていた」
「でも2周目か3周目には、最初にヨハン(ザルコ)と接触してしまった。この時、タフなレースになるだろうと思い始めた」
「Moto3のように大きな集団だった。とても楽しかったけど、レースの中盤には『僕がアタックする必要がある。さもないと、どこかで彼らが僕をオーバーテイクすることになる』とはっきりと理解した」
「時には少し危険なこともあったけど、結局僕はかなりアタックした。特にレース中盤はね。残り8周か9周の時点で、アタックする時だ、少しギャップを開く時だと思った」
「優勝は大事なことだけど、33ポイントのアドバンテージができたことの方が嬉しい。大きなアドバンテージだ。僕たちが持っている選択肢は何なのか、僕たちはどこで戦えるのかを理解するために、今はひと呼吸置きたい」
「33ポイントの差があって、バイクのフィーリングも良いし、さらに大きな自信を持っている。そして今はくだらないことをしてはいけない。残りの2レースについて良い計画を立てたい」
レース半分を消化した頃、彼はドヴィツィオーゾがどこにいるのかを確かめようとして何度か後ろを振り返っていた。
これについては、彼はピットクルーに対し、当初はピットボードでドヴィツィオーゾに関する最新情報を彼に伝える必要はないと話していた。だがしばらくしてから、好奇心に負けてしまったという。
マルケスは、「レース前にミーティングをした時に、ドヴィ(ドヴィツィオーゾの愛称)がどこにいるのかを知りたいかと訊かれた」と説明した。
「それについては気にしないと言ったんだ。でもレースの半分くらいで、クエスチョンマークが出てきた……『ドヴィはどこにいるんだ?』ってね」
「だから後ろを振り返って彼のことを確認しようとした。僕がターン4を走っていた時に、ターン3にいる彼が見えた。それを見た時に僕はアタックを始めたんだ」