狙い通りの勝利を手にしたマルケス「肘で体制を立て直した時、息を飲んだ」
アラゴンGPでマルケスは序盤のミスをものとせず、レース終盤の追い上げで勝利を挙げた。






アラゴンGPでポールポジションからスタートしたホンダのマルク・マルケスは、序盤のミスで、マーベリック・ビニャーレス(スズキ)に首位を奪われた。その時、マシンが右側へ転倒しかけ、彼はトラックについた右肘でマシンを押し上げて体制を立て直したという。
その間、順位は5位まで降格したが、マルケスは不屈の精神で、母国戦での3年ぶりの勝利のために猛進した。
「最初のラップはギャップを開くためにとても重要なものだから、僕は100%の力でプッシュしようとした」マルケスは語った。
「でもほんの少し、昨日の予選に似た状況になってしまって、むしろプッシュされてしまった」
「僕はその時大きなミスをしでかして、クラッシュ寸前だった。でも、いつものように肘で体制を立て直したんだ!」
「本当に息を飲むような瞬間だったよ。体制を立て直せた後、僕は自分に『大丈夫だ』と言い聞かせて、少し深呼吸をした。精神状態を安定させてから、いつもの練習と同じペースを取り戻していったんだ」
「1位だったバレンティーノ(ロッシ/ヤマハ)に追いついた時、僕は背後でアタックの準備を始めた。これからの2周回を強くプッシュするためにスピードを緩めたんだ。彼との距離をちゃんとマネジメントしながらね」
”大一番のサーキット”での勝利
現在のドライバーズランキングで首位のマルケスは、2位のロッシに対し52ポイントの差をつけている。アラゴンGPでのロッシは、チームメイトのホルヘ・ロレンソに先を行かれて3位となった。
「アラゴンGPで38、39ポイントの差があるのと、52ポイントの差があるのでは訳が違うよ」マルケスは付け足した。
「正直なところ、今回の勝利はとても重要なものだった。レース終盤でバレンティーノを追い抜くことができたけど、それは彼の勢いを阻止することも重要だった。またモチベーション的なところでも勝っていくためにね」
「このアラゴンGPでは、ライダーたちのスピードは速く、それはバイクにとってもいいことだ。正直なところ、ここではレースよりもFPの方が好きなんだ。練習ならずっと100%の力でプッシュする必要があるし、時にはタイヤをオーバーヒートさせることもあるからね」
「今日のアタックは本当に重要だ。ミサノやシルバーストンでも、僕は距離を管理しようとしていたんだ。でもチャンピオンになるために、時にはリスクを取らなければならない。そこでサーキットの見極めが重要になるんだ。僕にとってアラゴンGPは、アタックすべきサーキットのひとつだよ」
「この勝利が重要なんだ」
この記事について
シリーズ | MotoGP |
イベント | アラゴンGP |
ロケーション | モーターランド・アラゴン |
ドライバー | マルク マルケス |
チーム | Repsol Honda Team |
執筆者 | Charles Bradley |