マルケス、転倒なくても勝てなかったと認める。原因はハードタイヤ
マルケスは、ムジェロでは優勝できるだけのペースはなかったものの、表彰台に乗ることは可能だったはずだと話した。











レプソル・ホンダのマルク・マルケスは、イタリアGPではホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)に敵うペースはなく、たとえ転倒がなくても優勝はできなかったと認めた。
6番手から決勝レースをスタートしたマルケスは、5周目には2番手に浮上し、トップのロレンソに迫っていた。しかし、マルケスはターン10で転倒してしまった。その後彼は再度バイクに乗り、最後尾から追い上げて16位でフィニッシュ。一方スタートでトップに立ったロレンソは、一度も首位の座を譲ることなく今シーズン初優勝を飾った。
レース後、ロレンソの優勝を阻止するだけのペースはあったのかと問われたマルケスは、はっきりと「ノー」と答えた。
「表彰台は可能だった。というのもクラッシュの後、バイクは完璧ではなくなってしまったけど、良いペースで走ることができたし、(ロレンソ以外の)表彰台に乗ったライダーと同じくらいのペースはあったんだ」
「でも今日のロレンソは誰よりも速かった。彼は状況をコントロールしていた。僕たちは彼に挑戦したけど、(優勝は)不可能だった」
また彼は、今週末は早い段階で”通常とは異なる”フロントタイヤの配分は好きではなかったと認めており、今回のクラッシュはレースでフロントにハードタイヤを履かなければならなかったことが原因だったと話した。
「僕たちは週末を通して大きくバイクを変えようとしていた。フロントタイヤをもっと機能させようとしていたんだ」
「ミディアムタイヤは、通常はスタンダードなタイヤだけど、もしそれを使っていたらレースを走りきることはできなかっただろう」
「だから僕はなんとかハードタイヤで走ろうとしていた。でもターン10に到達したところで、僕はフロント(のグリップ)を失ってしまった」
マルケスは転倒した際、ゆっくりとスライドしながらコースを外れた。グラベルに到達する前には肘と膝を使ってなんとか体勢を立て直そうとしていたが、バイクを起こすことはできなかった。
「もちろんクラッシュしないように試みたし、バイクを起こそうと力を入れていた」
「でもそれは叶わなかった。なぜならあそこはダウンヒルで、グリップも十分ではなかった。フロントを失ったままグラベルにはまってしまった」
その後のレースペースには励まされたというマルケスだが、彼は2回目の転倒を避けることも難しかったと述べた。
「あの後集団から外れてひとりでバイクに乗っていたけど、それでもおそらく10回はクラッシュしそうになった」
「今回のレースは、忘れるべきレースだ。さっきも話したように、タイヤの配分は僕たちにとって特別なものなんだ」
「全員が同じ状況なので、言い訳をしているのではない。でもご存知の通り、ホンダや僕たちのライディングスタイルでは、それが大きく強調されてしまうんだ」
Additional reporting by Oriol Puigdemont
この記事について
シリーズ | MotoGP |
イベント | イタリアGP |
ロケーション | ムジェロ・サーキット |
ドライバー | ホルヘ ロレンソ , マルク マルケス |
チーム | Ducati Team , Repsol Honda Team |
執筆者 | Valentin Khorounzhiy |