キャリア初PP獲得のミラー、”他の選手権を見て刺激を受けた”と語る
アルゼンチンGPでポールポジションを獲得したミラーは、他選手権を見て刺激を受けたと明かした。

MotoGP第2戦アルゼンチンGPの予選で、キャリア初のポールポジションを獲得したプラマック・ドゥカティのジャック・ミラー。彼は、他の選手権を見て刺激を受けたことが予選でのプッシュに繋がったと述べた。
ミラーは、予選Q2の序盤にウエットタイヤからドライタイヤに履き替えるギャンブルを選択した。コース上には濡れた箇所も残っており、特にターン7とターン8のウエットパッチを通過する際には危うく転倒してしまうところだった。しかし彼はその危機を回避し、キャリア初のポールポジションを獲得した。
ドライタイヤを履きながらも、トラックの濡れた箇所で転倒せずに済んだ理由について、ミラーは「まるで自分じゃないみたいだった。僕はただバイクにしがみついていただけだった」と話した。
「その区間で僕にできたことは、それが全てだった」
また彼は、最終コーナーでは路面の継ぎ目に注意する必要があったが、転倒しかけた区間以外はドライタイヤでも”非常に走りやすかった”と主張した。
転倒しかけた後もギャンブルを続行、つまりドライタイヤのまま走り続けた理由については尋ねると、ミラーはジョークを交えてこう答えた。
「僕の母が常に何か話していたけど、僕は何も聞いてなかったんだ。いや、バイクが僕に何かを伝えてくれたみたいだけど、聞いてなかった」
「そのコーナーを無事に通過できれば、他の箇所は大体ドライになっているだろうと考えていた」
「僕は出来る限り最初のふたつのセクターでタイムを取り戻さなければならなかった。最終コーナーなども路面は大体乾いていたが、二重か三重に重なった路面の継ぎ目の部分は濡れていた」
「そこでの僕は”サバイバルモード”になっていた。とても滑りやすくて、ドライタイヤで水たまりを通る時にどれほそすべりそうだったかなんて説明できないほどだった」
ミラーは、2016年にアルゼンチンで行われたMoto3でカイルール・イダム・パウィが後続に26秒の差をつけて優勝したことを思い出し、この時”ソフトタイヤを履いた状態では、ウエットでどれくらいのグリップがあるのか”が証明されていたと述べた。
また彼は、先日ドニントンパークで行われたブリティッシュ・スーパーバイク選手権の開幕戦からもヒントを得ていたのだという。
「先週BSB(ブリティッシュ・スーパーバイク選手権)を見ていたら、ライダーたちは路面温度が3度というコンディションでスリックタイヤを履いていたんだ。乾いているラインはおそらく30cmくらいだったけど、彼らは死に物狂いでプッシュしていた」
「それを考えると、今日の路面温度は十分だったと思う。だから僕は思ったんだ。”プッシュしない理由はないよね?”とね」
この記事について
シリーズ | MotoGP |
イベント | アルゼンチンGP |
ロケーション | Autodromo Termas de Rio Hondo |
ドライバー | ジャック ミラー |
チーム | Pramac Racing |
執筆者 | Valentin Khorounzhiy |