マルケス、中上が最強ルーキーになると期待「彼は本当に速いライダー」
MotoGPチャンピオンのマルク・マルケスは、2018年シーズンに最も強力なルーキーとなるのは中上貴晶であると予測している。










MotoGPチャンピオンのマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)は、2018年シーズンに最も強力なルーキーとなるのは中上貴晶であると予測している。
昨年限りでMoto2クラスを卒業した中上は、カル・クラッチローと同様に直接ホンダ・レーシングと契約を交わしながらLCRホンダに加入し、2018年からMotoGP最高峰クラスに参戦する。
中上は2014年に青山博一が日本人ライダーとしてMotoGPに参戦して以来初めて、フル参戦を果たす日本人ライダーということになる。
中上は先週タイ・ブリーラムにあるチャーン・インターナショナル・サーキットで行われたシーズン前テストに参加し、その最終日に総合8番手(ホンダ勢の中で4番手)タイムを記録した。中上はそのテストに対し、たくさんのことを学ぶことができたとコメントしている。
マルケスに対し、今年で最強のルーキーとなるのは誰かと訊くと、彼は「中上になると思う。彼は本当に速いライダーだ」と答えた。
さらに中上の同僚であるクラッチローも中上の成長を喜び、次のように語った。
「彼の働きぶりは僕たちを喜ばせるものだ。それに多くの人からの注目を浴びていた」
LCRホンダのチーム代表であるルーチョ・チェッキネロは、タイでの中上のパフォーマンスに驚かせられたと語り、2018年シーズンも競争力を発揮することを期待している。
特にチェッキネロは中上の技術面での理解度に対し、感心させられたようだ。
「我々は(中上に対し)バイクを理解することや異なるセットアップ、エレクトロニクスによってバイクがどのように動くのかを見ることを課さず、彼の好きなようにやらせていた」
「それでも彼は非常に小さな違いを感じることができていたため、かなり驚かされた。彼は将来的に競争力を持つライダーとなるだろう」
日本人ライダー"らしくない"中上
チェッキネロは昨年行われたバルセロナテストで、中上はチームがこれまで共に仕事してきた日本人ライダーよりも社交的で、コミュニケーションが活発であると語っていた。
「これまでも日本人ライダーと仕事をしてきたが、大抵の日本人ライダーはコミュニケーション能力にあまり長けていない」
「日本人は異なる言語で我々とコミュニケーションを取らなければならず、日本の文化的にも日本人は少し保守的で控えめで、内向的だ。一方の彼(中上)は、チームのエンジニアに対して本当に良い情報をストレートに話すことができている」
「彼が持つ落ち着きや、技術者たちと専門的かつ建設的な会話ができる社交的な性格を私は気に入っている」
「彼は、非常にナーバスでオープニングラップから強くプッシュしすぎて後半で疲れてしまう典型的なライダーとは違っている」
「それに彼は自分のやり方を貫き通しており、私が思うにそれは正しいやり方だ。彼は自分の時間を取り、ゆっくりと自分のペースを上げていっている。クルーとのコミュニケーションの取り方も感心させられる」
Additional reporting by Scherazade Mulia Saraswati
この記事について
シリーズ | MotoGP |
ドライバー | 中上 貴晶 |
チーム | Team LCR |
執筆者 | David Gruz |