日本ファンと2年ぶり再会。公道”膝スリ”も目指した中上貴晶「近くで笑顔を見られて嬉しかった」|Red Bull Race Day
神宮外苑の公道特設コースで行なわれたRed Bull Race Day。MotoGPライダーの中上貴晶は2年ぶりに日本のファンの前で走行する姿を見せたが、初めての公道走行は難しいものがあったと語っている。
12月19日、明治神宮外苑の特設コースでレースマシンが轟音を轟かせながら走る「Red Bull Race Day」が開催。MotoGPライダーの中上貴晶(LCRホンダ)が2輪代表としてファンの前を疾走した。
中上が日本のファンの目の前でバイクを走らせるのは、実に2年ぶり。2020年、2021年と新型コロナウイルスの影響によって、MotoGP日本GPが中止になってしまったためだ。
今回中上が走らせたマシンは、MotoGPで走らせているマシンそのものではなく市販レプリカにあたるRC213V-Sとなっていた。ただMotoGP譲りのマシンでときにはウイリーもしながら公道を走る中上の姿に、沿道のファンからは歓声があがっていた。
走行を終えた中上に話を訊くと、やはりサーキットとは異なる公道ゆえのグリップの低さから、事前に考えていたような”魅せる”走りはできなかったと彼は明かした。
「初めて公道を走ったわけなんですが、こういった魅せる場面でゆっくり走っても……という部分があるので、”らしさ”と言いますが、簡単に言えばもっとバンクさせて(マシンを)寝かせて(走る姿を)見せたかったですね」
「路面とのマッチングというのが、なかなか掴めませんでした。一応膝を(擦ろうと)していたんですけど、その時にバイクが滑る感じがあったので、これ以上行くのは止めておこうと抑えておきました」
「一発勝負だったので、ちょっとむずかしい部分も正直ありました。それでもお客さんとの距離が凄く近かったので、(沿道に)寄せていって、迫力や魅力を伝えるようにできたと思いますし、楽しむことができました」
使用されたRC213V-Sに装着されたタイヤは、普段のMotoGPとは違いスリックタイヤではなく、溝つきのタイヤ。こうした装備の違いや、路面とのマッチングという部分が厳しい要素となっていたという。
神宮外苑を封鎖してレーシングカーを走らせるイベントは、2019年にF1マシンが走って以来のこと。中上も当時のイベントを把握しており、今回2年ぶりにファンの眼前で走れるこの機会の打診を受けた際には、二つ返事で快諾したと語っている。
「レッドブルさんが何年か前にF1でやっているのは知っていましたし、楽しそうだと思っていました。それで、今回声をかけていただいて、もう二つ返事でやりたい、やりますと。実現できて凄く楽しかったですね」
「この2年間、イベント(日本GP)がありませんでしたし、海外でもなかったので、こういった形で、お客さんとの交流を持てたというのは嬉しかったです。近くで見て、皆さん笑顔で喜んでくれていたので、凄く良かったです」
中上はライダーとして「こうしたイベントはどんどんやりたい」とも語っており、「次があればもちろん参加したい」と特別イベントを振り返っていた。
他方で公道でのレースマシンでの走行という点では、かつてはシーズンの一戦として組み込まれていたマン島TTレースが思い起こされるが、今回の公道走行を経てそういったレースへの考えは何か変わったかと聞いてみると、中上は「流石にマン島に行きます、とは言えないですね」とはにかんでいた。
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