リンス、スズキ最後の日本GPはリタイア。「最悪な結果」と悔しさ隠せず……原因は縁石ヒットによるパンク
MotoGP日本GPの決勝レースでリタイアに終わったスズキのアレックス・リンス。今季限りでMotoGP撤退を決めているスズキにとっては最後の母国GPだっただけに、彼も悔しさを滲ませている。

モビリティリゾートもてぎで行なわれたMotoGP日本GP。スズキのアレックス・リンスは決勝レースでリタイアに終わり、悔しさを滲ませた。
リンスはフルウェットで行なわれた土曜日の予選Q1で8番手と苦しみ、決勝レースは18番手からのスタートとなった。
打って変わって晴天となった決勝レース。リンスはスタートでポジションを上げたものの、残り9周というところでマシンの異常によりピットイン……そのままリタイアとなった。
レース後の取材に応じたリンスは、リタイアの原因はオーストリアGPでグレシーニのエネア・バスティアニーニに発生した、縁石に乗った衝撃でリムが破損したことによるスローパンクチャーだったと明かした。
「スタートから振り返ると、僕は良い蹴り出しができて、ポジションも沢山挽回できた」
リンスはレースをそう振り返る。
「でもオープニングラップのターン3では、ブレーキングで抜いていくだけのスペースがなくて外に出たんだ」
「全て問題はなかったんだけど、周回を重ねるうちにフロントが逃げ始めたんだ。それから完全にフロントを失って、バイクかタイヤが完全におかしいと思って、ピットへ入ることにした」
「ガレージ内でデータを確認したところ、4〜5周したところでタイヤから空気が漏れ始めていたことが分かった。リムが少し動いてしまったことで空気が漏れるというパンクみたいだね」
「縁石に当たった後も僕には競争力もあったんだけど、周回を重ねる毎に空気圧が失われていった。オーストリアGPでのバステアニーニと同じトラブルだよ」
「もちろん、僕らに起こるのは初めてだ。しかもここのターン3はミサノみたいなダブル縁石じゃないし、僕らはまた”運が良かった”のかもね」

Alex Rins, Team Suzuki MotoGP
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
今季限りでのMotoGP撤退を表明しているスズキにとっては、今回が最後の日本GP。最後の勇姿を母国のファンに見せつけるべく臨んだ一戦だったものの、リンスだけでなくジョアン・ミルの代役として参戦している津田拓也もマシン炎上によりストップしており、チームとしてダブルDNFを喫した。
「文字通り、最悪だよ」とリンスはレースを総括する。
「僕らには良いペースがあったし、みんなタイヤチョイスなど全てにおいて万全とは言えない状況だった。バイクを仕上げるには時間がなかったからね」
「仕方のないことだけど、もちろん、本当に残念だよ。スズキとしては最後(の日本GP)だし、ツダのバイクは文字通り炎上してしまった」
「しょうがないことだ。それでおしまいだよ」
日本GPは厳しい結果となったものの、1週間後には次戦タイGPが控えている。「頭の中をリセットする良い機会になったし、今はタイに集中しているよ」とリンスは転意気込んだ。
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