MotoGPが”ボクシング”にならないことを祈る……アレイシ・エスパルガロ「新フォーマットの理解に時間が必要」
アプリリアのアレイシ・エスパルガロは、スプリントを含めたMotoGPの新フォーマットについて、まずライダーたちが理解して落ち着く必要があると語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPは2023年シーズンからスプリントレースを導入したが、開幕戦ポルトガルGPのスプリントはクラッシュも多い壮絶なレースとなった。
中でもエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)がルカ・マリーニ(VR46)の転倒に巻き込まれる形となり、右鎖骨を骨折。今回だけでなく、次戦アルゼンチンGPの欠場が決まった。
これを受けてライダーたちからは新フォーマットを批判する声が出てきているが、スプリントを6位で終えたアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)も「このスポーツがボクシングにならないことを願うばかりだ」と、批判にも聞こえるコメントを残している。
「新フォーマットが嫌いだとは言わないけど、時間をかけて理解して、ライダーたちのテンションが少し下がるかどうかを見極めなければならない。今日のレースが気に入ってもらえたのなら良いけど、僕はクラッシュがたくさんあるのは好きじゃない」
「でも僕はこのフォーマットが悪いと言っているんじゃない。僕はレースを愛しているんだ」
「ボクシングと言ったのは、最も攻撃的なライダーではなくて、最も速いライダーが勝つスポーツであってほしいという意味なんだ。今日のスプリントレースは、緊張感と攻撃性が非常に高いレベルだったように思えた」
「これがまだ今季最初のレースだというのは事実だし、毎シーズン最初のレースのテンションが高くなるのは普通だ。新しいフォーマットで風も強かったので、スプリントレースが嫌いだという見出しになってほしくはない」
「土曜日のレースに自分たちが適応できるか、今日のようなアグレッシブさがなくなるかどうかを確認するために、時間をかける必要がある」
「今日はエネア、昨日はポル(エスパルガロ)が怪我をして、多くのクラッシュがあった。それが全て、このコースが原因とは思わない。金曜日の午後には予選Q2に進出するためにプッシュが必要で、まだ金曜日だから準備ができていないんだ。だからクラッシュや赤旗も起きる」
決勝レースへのアプローチとパフォーマンスについて、エスパルガロは楽観的な姿勢を示している。
「ペースもフィーリングも良かった。何とか先頭集団に入れたが、問題はオーバーテイクできなかったことだ。もしレースがもっと長かったら、アプリリアより速かったのはドゥカティの2台だけだったと思う」
「マルク・マルケス(レプソル・ホンダ)にブロックされたんだ。彼はアプリリアほどのペースはなかったけど、まるで野獣みたいなブレーキングだった。彼よりトラクションも良くてコーナリングも速かったのに、追い抜くことができないままレースが終わってしまった」
「ちょうどレースが終わった頃が、僕たちが速くなり彼らが困難に直面するようになったタイミングだった。でもスプリントはそういうものなんだ」
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