「手中に収め始めた」マルケス弟、扱いが難しいRC213Vの”洗礼”を通過?
レプソル・ホンダのアレックス・マルケスは連続表彰台を記録するなど好調を示しているが、ホンダRC213Vが難しいバイクだと語られている理由が理解できてきたと語っている。
ホンダがMotoGP2020年シーズンに向け開発した最新型のRC213Vは、旋回特性やコーナーに侵入する際に求められるライディングなどから、2019年型よりも扱いが難しいバイクになったとライダーから批判の声が聞かれていた。
マルク・マルケス(レプソル・ホンダ)を怪我で欠いたホンダ陣営は、第9戦カタルニアGPまで表彰台に手が届かず。アレックス・マルケス(レプソル・ホンダ)が第10戦フランスGPで2位を獲得したことで、ようやくシーズン初表彰台を手にした。
ホンダは9月に行なわれたミサノテストからマシンの改善を続けており、新型のリヤサスペンション、シャシー、電子制御の改良をした他、よりアレックスのスタイルに合うようにバイクのホイールベースを延長した。
その甲斐もあってか、アレックスは続くアラゴンGPでは前戦と異なるドライコンディションながらも速さを発揮。ここでも2位を獲得してみせた。
もちろん本人がMotoGPマシンへ適応し始めたという点も大きいだろう。そこでアレックスにMotoGPマシンを乗りこなす上でまだ学ばなければ行けない点はなにかと訊くと、彼はこう答えた。
「ええと、僕としてはなぜ皆がホンダは難しいバイクだと言うのかを理解し始めたところなんだ。思うに、このバイクはすべての点で強くあることが必要なんだ。そこがヤマハとは違うと思う」
「彼らは低速コーナーや加速により集中する必要がある。おそらくドゥカティは加速にのみもっと集中している。そしてホンダでは、ライダーは全ての点で強くなければいけないんだ。ブレーキングポイント、コーナースピード、それから加速もだ」
「これがライダーにとっては大変なポイントなんだ。常に限界を攻める必要があるんだ。もしちょっとでも気を抜こうものなら、1秒を失ってしまう。他のバイクならおそらくコンマ2秒とかだろう。だからこの点が、ライダーにとってはフィジカルを要求し、大変にさせているんだ」
「でも僕はこれを楽しみ始めたし、バイクを手中に収め始めた。そういったわけで全てがより良い方向に進んでいるんだ」
アレックスはブレイクスルーとなったミサノテストの後、“マルク・スタイルでのセットアップ”が進んでいると語っていたが、それによってフロントタイヤにより自信を持つことができるようになったようだ。
また同じ最新型のマシンを走らせるカル・クラッチロー(LCRホンダ)は、ミサノテスト以降のホンダが施した改善が“奇跡”を引き起こしたわけではなく、アレックス自身がライディングを改善していると語った。
「基本的に僕らは同じマテリアルを手にしているんだ」
クラッチローはそう語る。
「シンプルに、彼は単にとても上手くライディングをしているんだ。僕ら(ホンダ)は何か奇跡を起こしたわけでもなければ、何か大したことをしたわけでもない」
「たしかに新しいサスペンションはある。だけどそういったものの作業は常にしているんだ。電子制御だって基本的には3年前に使っていたセッティングを使っているんだ。ホイールベースみたいなものだって、大差はないよ」
「今は電子制御で色々と引き出したりもするし、さっき言ったサスなんかも特定の状況ではより良いようにも思える。だけどアレックスが好調なのは、彼が素晴らしい方法でライディングしているからなんだ」
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