アプリリア、なぜハンガリーGPで苦戦気味? ダウンフォース不足に気温、ブレーキングと複合要因指摘
アプリリアはMotoGPハンガリーGPのスプリントレースで勝利争いに絡めなかったが、コースレイアウト以外にも要因があるとライダーたちは示唆した。
MotoGPハンガリーGPのスプリントレースでは今季をリードしているアプリリア陣営が優勝争いに加わることができなかった。その理由はストップ&ゴーのコースレイアウトだけではないようだ。
開幕から連勝街道を突き進んできたアプリリア陣営だが、ハンガリーGPではやや苦戦気味となっている。予選ではマルク・マルケス(ドゥカティ)とペドロ・アコスタ(KTM)のポールポジション争いに加われず、アプリリア陣営最上位グリッドはマルコ・ベッツェッキの6番手だった。
スプリントレースでは好スタートを切ったことでベッツェッキが3番手を争ったが、先頭を走るマルケス、そして2番手のアコスタとの差を詰めることが出来ず、3位フィニッシュ。チームメイトのホルヘ・マルティンも6位で、普段はレース後半に追い上げを見せることの多い小椋藍(トラックハウス)も鳴りを潜め、ポイント圏外の11位に終わった。
アプリリアが今回バラトンパークで苦戦している理由について尋ねられたマルティンは、マシンの空力性能が活かせていないと答えた。
「ブレーキをリリースした時に、ラインが少しだけど崩れてしまうんだ。ダウンフォースが少なくて、低速コーナーでのコーナリングにも苦戦している」
「でもターン12やセクター2のようなダウンフォースがしっかり稼げる場所では、競争力が高い。つまり、僕らのバイクは空力面ではとても優れているのはたしかだけど、ダウンフォースを失ってしまうと苦しんでしまうんだ」
Raul Fernandez, Trackhouse Racing
Photo by: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
またマルティンはそれだけではなく、フロントのグリップが上手く得られていないことが走りにも影響していたと話す。
「ベストは尽くしたし、集団についていったんだけど、ターン15でショートカットしてしまった。これは全体的なフィーリングが本当に良くないことによるものだ」
「なんとかしようとしているんだけど、フロントエンドが上手く機能していないんだ。グリップがまったく得られていない」
「率直に言ってリヤは悪くない。でももう少し理解を深めて、機能するようにしていく必要がある。セットアップの小さな調整でも、タイム面では大きく影響してくると思う」
ベッツェッキは今回アプリリアが苦戦気味となっている理由を、コースレイアウトではなく、初日から気温が急上昇したことを含むコンディション変化に求めている。
なお彼はスタートでマルケスとアコスタに追いついたとしても、レースを通じてバトルを挑めるだけのペースはなかったとも話している。
Pedro Acosta, Red Bull KTM Factory Racing, Marco Bezzecchi, Aprilia Racing, Marc Marquez, Ducati Team
Photo by: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
「今週のコンディションは、昨年とはかなり違っている」と、ベッツェッキは言う。
「全体的な路面のグリップがかなり低い。ラップタイムを昨年と比較してみれば、全体的にかなり遅くなっていることがわかるだろう。スプリントだけじゃなく、フリー走行も予選もだ」
「だから一貫性を見つけるのが難しいし、コンディションが改善する、あるいは少なくとも同じ状態に保たれる状況を見つけるのも難しい」
「スプリント序盤の数周は本当に苦しくて、まるで氷の上を走っているような感覚だった。ストップ&ゴー型サーキットだからというより、こうした変化するコンディションにうまく適応することの方が問題だと思う」
ラウル・フェルナンデス(トラックハウス)は、バラトン・パークではアプリリアの持つ本来の性能を引き出せていないと考えている。
「このコースでは僕たちのバイクを100%使うことができない。僕たちの強みは安定性だけど、ここには安定性を活かせるコーナーがない」
「必要なのは流れるように走れるバイクだ。それに加えて、マルケスとアコスタという違いを生み出しているふたりのライダーがいるんだ」
■ブレーキングの問題
小椋は今週末、アプリリア陣営がブレーキングに苦しんでいると考えている。ただ、それがなぜバラトンパークでのみ現れているのかが理解できないと語る。
「まだ他のアプリリアライダーとは話していませんが、みんな同じ部分で苦しんでいたと思います」と小椋は言う。
「予選での最大の制約になっていたのはストレートエンドのブレーキングだったと思います。速いライダーたちと比べて、そこで大きくタイムを失っていました」
「僕は何度も言ってきたと思いますが、ブレーキング性能はかなり改善されています。そしてブレーキングではかなり競争力があると感じています。ですがこのサーキットでは違うんです」
なぜこのコースでアプリリア勢がブレーキングに苦しんでいるのかと聞かれると、彼は率直にこう答えた。
「分かりません。本当に理解できていないんです」
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