低迷の続くアプリリア、2020年型マシンは“大幅テコ入れ”を予定?
アプリリアの技術責任者ロマーノ・アルベシアーノは、2020年シーズンにライバルに追いつくために、マシンの大規模な変更を計画していると明かした。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
2019年のMotoGPも既に半分以上を消化し、残るは9戦となった。これまでのところ、アプリリアはコンストラクターズランキングでは6メーカー中最下位となっており、5位のKTMに15ポイント差をつけられている。
アプリリアのアレイシ・エスパルガロはランキング14位、今季ベストフィニッシュはアルゼンチンGPで記録した9位だ。チームメイトのアンドレア・イアンノーネもランキング15位で続いている。改善は急務といった状況だが、アプリリアの技術責任者であるロマーノ・アルベシアーノは、来季型のバイクが大きく変更されると示唆した。
「我々は多くの仕事に取り組んできた。エンジン、シャシー、エアロダイナミクス、重量と言った面で大きく改善してきたが、他のマニュファクチャラーのレベルもまた上昇している」
アルベシアーノはそう語った。
「今後、我々は今とは全く異なることをやろうと計画している。多くの領域で、今の我々のソリューションには限界があることが分かってしまったんだ。だから来季に向けて、極めて大きな一歩を踏み出すことを決定した」
こうしたアルベシアーノのコメントをmotorsport.comがエスパルガロにぶつけてみたところ、彼は「それを聞けて良かった。ぜひそれを見てみたいね。アプリリアに来て3年目だけど、僕にはそういうモノが必要だ」と、エスパルガロは語った。
「彼らは(エスパルガロのチームメイトとして)5人のライダーを連れてきたけど、誰も僕には接近できなかった。でも僕がよりプッシュしようとすると、その度にクラッシュしてしまうから、それがマシンの限界なんだと思う。だからロマーノの言っていることは、僕らが必要としていることだね」
「“革命(的変化)”が必要なのかは僕も分からない。だけどたくさんの新パーツの開発が進んでいけば、ライバルにも近づけるだろう」
マシンがどう変わるかについて、アルベシアーノは現在のV型4気筒エンジンを廃止するような抜本的変更は考えていないと話した。
「私が言えることといえば、たとえそれが興味深いレイアウトだとしても、我々は並列4気筒エンジンに変更することはない、ということだ」
「”V”はアプリリアのDNAであり、これを変えるつもりはない」
また、アルベシアーノはアプリリアが“予算不足”に陥っているとの疑念も否定した。
「ピアッジオ(アプリリアの親会社)は巨大な企業であり、とてもうまく行っている。そしてこの活動における財政には何も問題は無いと確信しているよ」
「率直に言って、トップ10にコンスタントに入るという目標に向けて、予算は今のところ問題はない。今、我々が手にしている予算は、こうした結果を達成するには十分なものだ」
「我々がトップ5や3、それ以上を狙っているなら、確かに段階を踏む必要があるだろう。だが、まだそれを議論する時ではない」
そして、エスパルガロも資金面での心配はしていないと語った。
「僕らの予算や、ドゥカティ、ホンダの正確な予算はわからないけど、ピアッジオがとても大きなグループであることは分かっている。それこそ持っている資金はライバル陣と同じか、それ以上だと思う」
「彼ら(ピアッジオ)は来年に何をするか決定する必要がある。僕たちは、自分たちが望んでいる額の予算を使うのに値すると思う。ただ、それは僕の手に負えることじゃないよ」
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