“全く新しい”バイクを準備中……アプリリア、V4エンジン再設計で浮上狙う
苦戦の続くアプリリア・レーシングは、来シーズンに向けてRS-GPのエンジンを根本的に再設計すると、CEOのマッシモ・リボラが明かした。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
アプリリアはMotoGPに本格復帰して4年目の今季、マニュファクチャラーズランキング最下位で最終戦を迎える。同時期にMotoGPへ参戦開始したKTMには、13ポイント差をつけられている状況だ。
今季のアプリリアは持続的な進歩に失敗。ライダーのアレイシ・エスパルガロは、アプリリアが8月末のミサノテストに新パーツが持ち込まれなかったことで、モチベーションを維持することが難しいと不満を隠さなかった。
第16戦日本GPではエスパルガロとアンドレア・イアンノーネの両名が、新しいエンジンだったにもかかわらずトラブルによってリタイアを強いられるなど、信頼性の低さも彼らの問題となっている。アプリリア・レーシングCEOのマッシモ・リボラも、こうした問題に対して“頭にくる”と話していた。
今年8月、アプリリアは“全く異なる”バイクを来季に向けて準備していることを匂わせていた。今回リボラが明かしたところによると、エンジン設計を見直して、V字バンク角度をより一般的な90度に変更することを考えているようだ。
「依然としてV4エンジンのバイクになるだろう。だが(現在とは)違った角度のV4エンジンだ。つまりエンジンは全く新しい物だ」
リボラはmotorsport.comに対しそう語った。
「電子制御はレース毎に新しくなっているから、当然ながら違う物だ。エアロダイナミクスもまた、異なる物となるだろう」
「ああ、つまり全く新しいバイクなんだ。今のバイクは何年も使ってきたもので、それは変わらずベースとなる。そのため我々は自分たちのしてきたこと、そしてこのバイクで手にした情報を考慮しないことは無い」
またリボラは現在のRS-GPには強みとなる領域がある一方で、いくつかの弱点も存在し、2020年シーズンの挑戦ではそこに対処せねばならないと述べた。
「(今の)バイクの強みは、コーナーをとても上手く走れることだ。我々はそれをフィリップアイランドで確認することができた」
「ハードブレーキングや、ローギヤからの加速は、我々の失っている部分だ。加速に関してはグリップの問題かもしれないし、電子制御の問題かもしれない。いろいろなことが組み合わさっているんだ。ウイリーも多すぎるから、ウイングレットがより必要なのかもしれない」
「新型バイクは以前の物よりも良い物になっている。だがいくつか失っている部分があるんだ」
またリボラは、アプリリアの目標が2月のセパンテストに2台の新型バイクを持ち込むことだと付け加えた。ただ同時に、大幅なテコ入れを行ったとしても、結果が即座に上向くとは限らないと、地に足を付けた様子も見せた。
「セパンに2台のバイクを持ち込むのが目標だ。4台じゃない」と、リボラは言う。
「私に言えるのは、一新して以来の野心的な目標、ということだ」
「目標は2月のシェイクダウンテストで2台の2019年型、2台の新型バイクを持ち込むことだ。我々は比較をそこで始めることができる」
「それからライダーにもこう言った。『新しいバイクが直ぐに良くなるとは思うな。今のバイクは何年も開発した物なんだ。今我々は全く新しいプロジェクトを始めた。新型バイクがどういった物なのかを理解する必要があるんだ』とね」
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