バニャイヤ、またもスプリントでマルティンに敗れる。スタート失敗でポイント差は26に広がる「自分に腹が立つ」
フランチェスコ・バニャイヤは、今季のMotoGPタイトル争いでホルへ・マルティンに遅れ出しており、サンマリノGPの決勝レースでは巻き返す必要があると語る。
Jorge Martin, Pramac Racing
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤは、MotoGP第13戦サンマリノGPスプリントレースのスタートで出遅れ優勝を逃したことに“怒り”を露わにしている。
シリーズ3連覇を目指すバニャイヤは今週末のプラクティスで圧倒的な速さを見せ、予選でもミサノのラップレコードを更新する走りで今季2度目のポールポジションを獲得した。
しかしながら、バニャイヤは土曜のスプリントレースでスタートを失敗。4番グリッドからのスタートだったタイトル争いのライバル、ホルへ・マルティン(プラマック)にリードを許してしまった。
その後はフロントタイヤのオーバーヒートと格闘しながらも、なんとか2位でフィニッシュしたバニャイヤ。ただ優勝したマルティンとのポイント差は26点まで広がってしまった。
バニャイヤは今季ここまでの12戦において、決勝レースではマルティンの2勝に対して7勝を挙げるなど大きく勝ち越している。にもかかわらずスプリントで安定感を欠いていることが痛手となり、スプリント、決勝共にコンスタントに表彰台を獲得しているマルティンに対してリードを許してしまっている。バニャイヤ本人も、こういった状況に苛立ちを隠していない。
「ひどいスタートをしてしまって、自分のパフォーマンスに腹が立つ。クラッチをうまく繋ぐことが出来ずにトップの座を失ってしまった」
バニャイヤはそう語る。
「このコースでは前にいる人と同じペースの場合にオーバーテイクがどれだけ難しいかよく分かっている。最初の数ラップは頑張っていたけど、フロントタイヤが熱くなりすぎてしまってタイムを失い始めた」
「だからホルへを抜くチャンスはなかった。今日の午後はホルへの方が速かった……たとえ速くはなかったとしても、少なくとも彼の方が良い仕事をしたのは確かだ」
「こんなスタートを繰り返すわけにはいかないから、明日に向けて改善しなければいけない」
またバニャイヤは、マルティンの後方でのレースを強いられたことで乱気流の影響を受けたと語り、こう続けた。
「ターン6、8、10でバイクを少し滑らせてしまい、少しロスした。後ろに回ったことで状況が全て変わってしまったんだ」
「ひとりで走っている時は全て完璧だったけど、ダーティエアの中に入ってしまうとバイクの挙動が全く違ったものになってしまう」
前戦アラゴンGPで転倒したことにより、ポイント争いでマルティンに一気に突き離される格好となってしまったバニャイヤ。日曜の決勝レースではタイヤチョイスが鍵になると考えている。
「アラゴンでああいうことが起きたから、レースを走り切ることが大事だった。当然全力で走るけど、完走しないといけない」
「明日はミディアム(タイヤ)を履くけどまた違ったレースになるだろう。ミディアムでは思うようにプッシュはできないし、1周目はより慎重になる必要がある。今日(スプリント)は最後の数周を除けばソフトがかなり良かったから、ソフトを履いてくるライダーもいると思う。それも良い選択だろうね」
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