7ポイント差に接近許したバニャイヤ、フィーリングの急変に怒り心頭「勝てると思っていたのに、レースでは感覚が変わっていた」
フランチェスコ・バニャイヤはMotoGPカタールGPのスプリントレースでホルヘ・マルティンに敗れ5位に終わった。大きくポイント差を縮められたことにバニャイヤとしても怒りを感じているという。
MotoGP第19戦カタールGPのスプリントレースでフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)は5位となり、タイトルを争うライバルのホルヘ・マルティン(プラマック)にアドバンテージを削られる結果となった。
バニャイヤは4番グリッドからスタートしたが、序盤2周目にマルティンに追い抜かれてしまうと、5番手まで後退。マルティンがリードを奪って逃げていくのとは対照的にペースに苦しみ、以降はポジションを上げられないままフィニッシュとなった。
マルティンが勝利したことで、2人のポイント差は7点にまで接近。決勝レース次第では逆転されてしまう可能性も十分にある状態となった。
バニャイヤはスプリントレース前にはトップ争いができるフィーリングを得ていたと言う。しかし実際のスプリントでは、並のペースを発揮することにも苦しんでしまったと語った。
「正直に言って今週末はずっといつもとは違うフィーリングを抱いていた。勝利に向けたポテンシャルを考えられる、というフィーリングだ」
バニャイヤはそう語る。
「でもレースでは、スタートしてすぐにフィーリングが違うものになっていた」
「プッシュするのに苦労していて、今朝(FP2)見せていたような一貫性のある普通のペースを出すのにも苦戦していたんだ」
「こういった形で7ポイントを失ってしまったし、起きたことがかなり腹立たしい。普通の状況なら僕はスピードを発揮できると思うから、明日のレースをただ楽しみにしているよ」
「リヤのグリップが本当に悪かったように感じている。前にいる他のライダーと同じ様に、コーナー出口で苦戦していたんだ」
「アクセルを開けるとすぐ、マシンが大きく滑ってしまってスピンもひどかった。今週末の他のセッションと比べると大違いだったよ」
一気にタイトル争いで接近したマルティンは、初日は苦しい状況にあったものの、2日目のFP2の時点ですでにスプリントで勝利できるというフィーリングを持っていたという。
決勝レースはタイトル争いが逆転する可能性があるため、マルティンは2人にとって「とても重要な1日」になる可能性があると語り、1点でも接近したいと述べた。
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
Jorge Martin, Pramac Racing
「確かに目標はポイント差を縮めることだろう」とマルティンは言う。
「(スプリントでは)それをやり遂げたし、ハッピーだ。明日もこうやっていく必要がある」
「明日は僕ら……つまり僕とペッコ(バニャイヤ)にとって、非常に重要な1日になる。明日の(決勝の)進み方次第で、最終戦の筋書きが変わってくるからだ」
「だから少しでも、たとえ1ポイントでもポイント差を縮められたら良いね。バレンシアに向けて接近することは本当に重要なんだ。現時点で僕らはいいポジションに付けていると思う。今日は強さがあったし、明日もできると思うんだ」
マルティンはスプリントレースでバニャイヤを追い抜こうとする際、2度にわたって接触含みの動きがあった。マルティンはこうした動きにおかしな部分は何も無いと語っている。
「ああ、スタートは常にリスクが大きいけれど、僕はターン1にペッコの前で入ったと思ったんだ」
「タイGPのラスト2周での動きのようだった。僕がインをとっていたから、彼には何もできることはなかった」
「2度目について言うと、(ターン6は)オーバーテイクには難しい場所だけど、僕はよりスピードがあると分かっていた。だから仕掛けていったし、彼はアウト側を維持していた」
「僕としてはリスキーなモノじゃなかったと思う。彼がラインを閉めている状況なら、リスクがあったかもしれないけどね」
「クレイジーな動きは無かった。リスクをより冒したのは、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ)がかなりチャージをかけて来た時で、最終ラップは僕もかなりプッシュした。1ポイントが重要だし、今日プッシュして勝ったのはいい選択だったと思う」
なおバニャイヤはマルティンとのこうしたコース上の争いについては「それをやっていたのが彼だったのはクールだと思う。僕の好きなシチュエーションだ」と答えている。
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