バニャイヤのグラベル持ち帰り、安全性の不満訴える”サンプル採取”だった。「バイクが破壊されるし危ない」
MotoGPポルトガルGPのFP2で転倒したフランチェスコ・バニャイヤは、退去する際にグラベルを掬い上げて持ち帰っていたが、その理由は”安全性”に関して指摘するためだったという。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP第5戦ポルトガルGP初日に転倒したドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤ。彼はグラベルから退去する際に両手でその砂礫を持ち帰っていたが、そこには安全性の向上を訴える意図があったという。
ポルトガルGP初日はあいにくの雨模様。強い雨に振られるシーンもありつつ、各クラスのセッションが行なわれた。
MotoGPクラスのFP2ではバニャイヤがセッション序盤に転倒。彼はグラベルから立ち上がって退去するタイミングで、一旦しゃがみこむと両手でグラベルをすくい上げ、大事そうに砂礫を持ち帰った。
その砂礫はピットでチームマネージャーのダビデ・タルドッツィに手渡されたが、果たしてこの行為が何のために行なわれたのか、ファンの関心を呼んだ。
バニャイヤが後に語ったところによると、アルガルヴェ・サーキットのグラベルは粒が大きく、バイクに通常以上にダメージを与え、ライダーの安全のためにも良くないため、話し合う必要があると考えているのだという。
「僕がクラッシュしたことが原因ではあるけど、バイクはグラベル(の粒が)大きすぎることで余計に破壊されてしまったのも確かだ。標準的なグラベルのように滑らかではないんだ」と、バニャイヤは言う。
「だからこれはセーフティコミッションで話し合うべきことのひとつだと思う」
「僕らの安全のため、そしてバイクの安全のためにも、より滑らかなグラベルがあるのが普通なんだよ」
アルガルヴェ・サーキットのグラベルの安全性が疑問視されるのは、今回が初めてではない。そしてバニャイヤは、同じようなグラベルの状況があるサーキットとして、マンダリカ(インドネシア)やヘレス(スペイン)を挙げている。
「マンダリカでも、それ(グラベル)は本当にデカかった」
「チャンピオンシップ中には、そういったグラベルが同レベルな場所が、3つある。ヘレス、マンダリカ、そしてここだ」
「僕らは去年マルティン(ホルヘ・マルティン/プラマック)がクラッシュした時からもう、既に不満だったんだ。このコースで転倒すると、グラベルで凄く転がってしまう。つまり、グラベルで怪我をする可能性があるんだ。だから安全とは言えない」
また安全性という観点からは、大雨の中で走行が続行されたことを問題視する声もある。
アプリリアのアレイシ・エスパルガロは、FP2終盤10分のコンディションは、赤旗中断とされるべきだったと主張している。
「僕からすれば、ラスト10分間は赤旗だったよ」
エスパルガロはそう語る。
「たくさんの水溜りがあって、ラインを横切るような川も多かったんだ」
「そこ以外は悪くなかったけど、ちょっと危険だったよ。それから風もあったけど、風自体はカタールやアメリカズでもあるからね。だから特に、ラスト10分の水溜りや川が横切っているのは最悪だった」
コンディションに関しては、スズキのジョアン・ミルも苦言を呈した。彼は水溜りの多さや排水能力の低さに驚かされたと話している。
「運良く、雨はそれほどではなかった。でもトラック表面には多くの水が残されていたんだ」
「トラックの表面は排水されていない様に見えたし、ハイドロプレーニング現象が発生しているようだった。こうしたコンディションでは、セッションを行なうべきではないと思う」
「普通のウエットならいいけど、普通じゃなかったからね。僕も予想していなかった。FP2のコンディションは良くなくて、雨がもっと降れば、更に危険だろう」
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