マルティンへのロングラップペナルティは妥当だった? バニャイヤは不必要な罰則だったと認めるも「ルールはルール」
フランチェスコ・バニャイヤは、MotoGPオーストリアGPでホルへ・マルティンに科されたロングラップペナルティは不必要なものだったとしつつも、ルールは尊重されるべきとの見解を示した。
Francesco Bagnaia, Ducati Team
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPオーストリアGPのスプリントレースを制したフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が、トップ争いを演じたホルへ・マルティン(プラマック)に科されたロングラップペナルティについての見解を述べた。
マルティンがペナルティを受けたのは、バニャイヤと争っていた2周目。ターン2でバイクをうまく止めることができず、シケインをそのまままっすぐ進んでしまった。マルティンはコースに合流する際にバニャイヤに道を譲り、ポジションを落としたものの、レギュレーションで定められている1秒の減速を遵守することができなかったため、ロングラップペナルティを科されることになった。
その結果としてマルティンは優勝争いのチャンスを失い、トップのバニャイヤから約5秒差の2位でレースを終えた。これでタイトルを争うふたりは同点で決勝レースを迎えることになる。
マルティンはレース後、裁定についての不満を隠しておらず、ロングラップペナルティのルールが見直されるべきだと主張した。一方バニャイヤは、スチュワードが下した裁定は正しかったとしつつも、マルティンはコースオフしたことで既にタイムをロスしていたことも確かだと語った。
「ホルへは全てを失うようなミスを犯した」とバニャイヤは言う。
「彼は道をショートカットしたことで既にタイムを失ったから、ペナルティが必要だったとは思わない」
「でも、それがルールというもので、それに従わなければならないんだ」
レッドブルリンクにおいては、MotoGPでのみ、1コーナーを立ち上がった先にシケインが構えられており、マルティンはそこでオーバーシュートしてしまった。バニャイヤは、マルティンがバトルの中で自分より前に出ようとすることを分かっていたため、戦略的にブレーキをアグレッシブにしていたと明かした。
TV映像を見てみると、マルティンのマシンはブレーキング時にリヤが宙に浮いたような状態となっている。これはマルティンがコーナーの進入に失敗し、必死にマシンを止めようとしていることの表れとも言える。
「彼はターン1からの立ち上がりが良かった。僕もかなり良かったけどね」とバニャイヤは説明する。
「だから僕は『予選のようなブレーキングをしよう』と思ったんだ。もし彼が僕と同じようなブレーキングをしたければ、絶対にワイドになるはずだ。そして彼は実際にそうしてワイドに膨らんだ」
「シケインをカットした時点でタイムを失っていることは確かだけど、ルールはルールだ。1秒後ろに下がる必要があったけど、彼はそうしなかった」
「あの瞬間から、僕はレースのすべてを完璧に理解しようと決めた。明日のレースへの準備も兼ねて、できる限りスムーズに行こうと決めたんだ」
「僕たちは既にスプリントで3勝しているし、それはとても重要なことだ。マルティンはその点(スプリント)において間違いなく速いからね」
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