2位バニャイヤ、乗り換え一瞬悔いるも……“9台ごぼう抜き”「まさか」の表彰台フィニッシュ
ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤはMotoGPオーストリアGPで2位を獲得したが、当初は雨用のマシンに乗り換えたことに怒りを感じていたという。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
レッドブルリンクで行なわれたMotoGP第11戦オーストリアGP。決勝レースは途中で雨が降り出したことによって、マシンの乗り換えが発生する展開となった。
ただ数人のライダーはマシンを乗り換えず、ドライタイヤで走り切ることを選択。しかし路面はあまりにも濡れており、終盤にはウエットタイヤのアドバンテージを活かした追い上げが見られた。
そんなレースでフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)は2位を獲得。ただ彼は、当初マシンを乗り換えてポジションを落としたことに怒りを感じていたようだ。
バニャイヤは全28周の決勝レースの25周目にピットイン。マシンを乗り換ることを選んだ。しかし、最終ラップに入ったタイミングではトップのブラッド・ビンダー(KTM)から27秒差の10番手という位置だった。
しかしバニャイヤは、ウエットタイヤを履いているアドバンテージを活かして猛追。9人のライダーを抜き去り、2位でフィニッシュした。
「最終ラップに入った時、10番手だったから腹立たしかったんだ。はるか遠くに集団があるのは見えたけど、それが9人の集団だとは思っていなかった」
バニャイヤはレース終盤についてそう語った。
「彼らに追いついて、タカ(中上貴晶/LCRホンダ)をターン4のブレーキングで追い抜いて、他のライダーもターン6から7で追い抜いたと思う」
「いい感じだった。ターン8ではレクオナ(イケル・レクオナ/テック3)も追い抜いて、前には誰も居なくなった」
「表彰台に上れるなんて考えてなかった。僕が(抜いたと)数えていたのは6人だけで、だから4位だと思っていたんだ。でもスクリーンを見ると僕が2位だったのはちょっと嬉しかった」
「でもラストラップに入った時に最初に感じたのは、腹立たしさだったんだ」
一方チームメイトのジャック・ミラーは、バニャイヤよりも早い22周目の段階でピットイン。しかしこの作戦が実を結ぶことはなく、11位に終わった。
ミラーはドライコンディションではリヤグリップに苦戦していたため、当時8番手にまでポジションを落としていた。そのため、雨の強まり始めた22周目の段階でマシンを交換する賭けに出ざるを得なかったようだ。
「今日は良いライディングができたと思うけど、他のライダーについていけるだけのパフォーマンスが無かった」とミラーは言う。
「ライバル達は極めて上手く走っていた。僕も最後まで全力で対抗したけど、終盤はとても苦戦する状況だった」
「ちょっと策を投じなければいけなかった。残り6周で、丘の上で雨が降っているのが見えた」
「だから“やるっきゃない”と、そんな風に思ったんだ。少し早くウエット用マシンに乗り換えることが唯一の希望で、どうなるか見てみることにした。土砂降りになれば、僕は他のライバルがピットストップするかコースに留まるか、どちらにしても追い抜いていくことができただろうからね」
「でも残念だけど、そうはならなかった」
「今日は僕の日ではなかったみたいだ。でも諦めずに前進し続けていくよ」
「少なくともレースは完走した。もちろん僕が、そしてチームが望んだ結果ではなかっただろう。だけど諦めず、取り組み続けるんだ」
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