クアルタラロに“王手”かけられたバニャイヤ「僕はただトライしていくだけ……諦めない」
ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤは、タイトル争いでファビオ・クアルタラロに王手をかけられてしまった。ただ彼は残る3レースでタイトル獲得の望みをつなぐために、クアルタラロに対して”捨て身”のアグレッシブすぎる戦いをするつもりはないという。
写真:: Dorna
MotoGPの2021年シーズンも、いよいよ佳境を迎えている。第15戦アメリカズGPではポイントリーダーのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が2位に入り、ランク2番手のフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)を上回った結果、早ければ次戦エミリア・ロマーニャGPでタイトルが決定する可能性がある。
残るレースはそのエミリア・ロマーニャGP、アルガルヴェGP、バレンシアGPの3レース。現在クアルタラロとバニャイヤのポイント差は52点となっているため、次戦エミリア・ロマーニャGPでは、バニャイヤがクアルタラロよりも3ポイント以上多く獲得できなければ、その時点でクアルタラロの戴冠が決定する。
バニャイヤがタイトル獲得の希望をつなぐためには、何が何でもクアルタラロの前でフィニッシュし、ポイント差をできる限り縮めておきたいところだ。
“何が何でも阻止”となるといろいろな可能性はある。今季、電動バイクレースのMotoE最終戦では、ドミニク・エガーターがライバルのジョルディ・トーレスと最終ラップに接触しながらも、タイトルを獲得したかに見えた。しかしレース後、エガーターにはペナルティが科され、一転してトーレスがMotoE2連覇という結果に終わっている。
タイトルへの望みをつなぐためには、クアルタラロに対してリスキーな動きをしなければならないかと尋ねると、バニャイヤは次のように答えた。
「僕はこの、不可能にも思えるギャップを縮めるためにここに居るんだ」
「僕はただトライしていくだけだ……でもファビオよりもリラックスしていると思う。彼はチャンピオンシップについて考えなくてはいけないからね」
「僕はできるだけ競争力がある状態にすることだけを考えるだけでいい。ファビオがリラックスしていないと言っているんじゃないけど、僕はより落ち着いていると思う」
「エガーターのようなことはしない。オーバーテイクの可能性があるならそうするし、そのチャンスがないなら、リスクが高すぎて何かをすることはできない」
「僕らの間の差は7~8ポイントじゃなくて、50ポイントあるんだ。だから僕らがしなければいけないのはそういうことじゃない」
バニャイヤは今季のクアルタラロについて、非常に安定していいパフォーマンスを発揮していると、賞賛の言葉も付け加えている。
「僕は諦めない。でもファビオは今年、素晴らしい仕事をしているよ」
「彼は最高のスタートを切って、そして一貫性をもってやってきた。本当に素晴らしいライダーだ。だから彼はタイトルを勝ち取る可能性がある」
「僕たちは、どこでポイントを失っていたのかを理解している。直近3、4レースではかなりいい仕事ができているし、改善して学習しているんだ」
「だから僕もより競争力を備えている。そしてファビオも素晴らしい仕事をしているんだ」
なおタイトルに王手をかけているクアルタラロは、エミリア・ロマーニャGPに向けては“普段と同じアプローチ”で挑みたいと、次戦でのタイトル獲得にはこだわらない姿勢を見せている。
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