MotoGP初優勝のバスティアニーニ、"予想外"の勝利に亡きファウストを想う「彼が集めた素晴らしい人材のおかげ!」
2022年シーズンの開幕戦カタールGPでMotoGP初勝利を挙げたグレシーニのエネア・バスティアニーニは、その快挙について「予想外だった」と語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
2020年にロードレース世界選手権Moto2クラスで世界チャンピオンに輝き、今年でMotoGPクラス2シーズン目を迎えたグレシーニのエネア・バスティアニーニは、2開幕戦カタールGPでMotoGP初勝利を挙げた。彼はこの勝利が「予想外だった」と考えている。
土曜日の予選でキャリア自己最高位の2番手フロントロウを得たバスティアニーニは、デビューイヤーの2021年シーズンにトップ10圏外から決勝レースで表彰台まで2度上り詰めたことから、今年のカタールGPでも優勝候補と目されていた。
しかしバスティアニーニ本人はカタールGPでの勝利は予想しておらず、あくまでも表彰台を狙うつもりでいたという。
「今日は表彰台に上がれて良かったけど、1位っていうのは予想外だった」とバスティアニーニは言う。
「勝つなんて予想もしていなかったけど、ナディア(パドヴァーニ/チーム代表)の目には、このチームを前へ進めようという亡きファウスト(グレシーニ/チーム創設者)の意志が見えたんだ」
「仲間の顔がとても輝いているのが見えるよ」
パドヴァーニは、新型コロナウイルスによって昨年息を引き取った夫でチーム創設者のグレシーニの後を継ぎ、チームを牽引してきた。2015年からアプリリアとの提携によるファクトリー体制を続けてきたが、2021年からは袂を分かちドゥカティのマシンを使用するインディペンデントチームとして活動を続けることになった。
グレシーニとして2006年以来の勝利は、チーム内にあふれる“素晴らしい”雰囲気がそれを可能にしたという。
「本当に嬉しいよ。ファウストが、このチームに素晴らしい人材を集めてくれたんだ」とバスティアニーニは言う。
「そして今は、ナディアがチーム全員を引っ張り、チーム内の雰囲気は素晴らしい」
「僕と同じくみんなやる気に満ちあふれていて、そのおかげで今日の勝利があるんだ」
Enea Bastianini, Gresini Racing
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
バスティアニーニは、22周の決勝レースの19周目にポル・エスパルガロ(レプソル・ホンダ)を抜いてトップに躍り出ると1.3秒のギャップを作ったが、レース最終盤では追い上げてきたブラッド・ビンダー(KTM)の猛攻を受けた。それでもバスティアニーニは最後までトップを譲らず、トップチェッカー。2位ビンダーとの差はわずか0.345秒だった。
最終盤のバトルを振り返り、バスティアニーニは「人生で最も長いラップのひとつ」だったと語った。
そして、当初リヤに使用予定だったソフトタイヤを、グリッド上でミディアムタイヤへ交換したことも今回の勝利に大きく貢献したと説明した。
「今日はとってもワクワクした1日だった」
「テストでもとてもポテンシャルがあることは分かってきたし、ここ(カタール)へ来て僕らは更にもう一歩セットアップと電子制御の両面で前進できた」
「土曜日の予選では、初めて本当に納得のいくラップタイムをマークすることができたし、そのおかげで決勝レースはフロントロウからスタートすることができた」
「リヤにミディアムを選択することがベストだった。午前中のウォームアップで良いポテンシャルを感じていたからね」
「それに僕としては、ソフトだと低速コーナーで暴れるように感じた。ミディアムの方が安定していたね」
「簡単な勝利ではなかったよ。特にレース序盤はポルが上位でかなり飛ばしていたしね」
「ただ、最後の10周でも(タイヤが)しっかり残っていたから、僕は飛ばしまくって差を詰めることができたんだ」
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