マルケス代役にドヴィツィオーゾはナンセンス? クルーチーフはブラドル推し
マルク・マルケスのクルーチーフであるサンティ・エルナンデスは、2021年シーズン序盤にマルケスが欠場となる場合の代役としては、アンドレア・ドヴィツィオーゾよりもステファン・ブラドルの方が適任だと考えている。

MotoGPの2021年シーズン開幕戦が3月に迫っているが、怪我により昨シーズンの大半を欠場したマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)の治癒が間に合うかはまだ分かっていない。もしマルケスが引き続き欠場を強いられた場合の代役について、クルーチーフのサンティ・エルナンデスはステファン・ブラドルが相応しいと考えているようだ。
2020年のMotoGP第2戦スペインGPで右腕骨折を負い手術を受けるなどしたマルケス。しかし回復には時間がかかり、結局彼はシーズン全体の欠場を強いられることになった。しかも後に再手術が必要となり、12月にはこの手術を受けたことにより、今も療養を続けている最中だ。
ただ再手術後、完治までは半年近い時間がかかるとの見込みもあり、今年3月の開幕戦カタールGPには間に合わない可能性も浮上している。これが事実となり、マルケスが今季序盤の欠場を強いられた場合、その代役には現在サバティカル(一時休養)中のアンドレア・ドヴィツィオーゾが起用されるのではないか……という憶測も広がることになった。
ドヴィツィオーゾはこの可能性を否定しておらず、「彼らが何を提案してくるのか見てみたい」と語っている。
しかしマルケスのクルーチーフを務めるエルナンデスは、motorsport.comのポッドキャストに出演すると、ドヴィツィオーゾ起用はホンダにとって“通常の動き”ではないと言及。昨年マルケスの代役を努めたブラドルは素晴らしい仕事をしたと考えており、2021年もブラドルを代役に起用するのが最初の選択肢だと語った。
「僕としてはマルクの代役としてドヴィツィオーゾと契約するのはホンダにとって普通ではないと思っている」
エルナンデスはそう語る。
「仮にその選択肢を検討し、テストライダーであるブラドルを、素晴らしい仕事をしてきたにもかかわらず(代役から)除外したとしたら……3レースのためにそのライダー(ドヴィツィオーゾ)と契約するのは、僕には理解できないだろうね」
「ブラドルはこのバイクにベストな感覚を持っているし、彼が代役となることの方が、より理に適っている」
「彼はレース、そしてグランプリで起こることを理解している人物だ。彼にはスピードもあり、テスターとしてバイクを改善しようともしている。では、マルクの代役としてより良いのは誰だと思う?」
またエルナンデスは、マルケスが欠場した2020年シーズンの戦いについても言及。ドヴィツィオーゾやマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)、ファビオ・クアルタラロ(昨年はペトロナス・ヤマハSRT/現ヤマハ)といったライダーが、マルケス不在の間隙を突くことができなかった事実に驚いたと話した。
「(マルケス不在の中)プッシュし、自分たちのポジションを”リーダー”として確立すべきだった人たちが、それをできていなかった」
「ひとりもだ。驚くべきことに、ビニャーレスやクアルタラロ、ドヴィツィオーゾといったライダーは別の世界にいた」
「まるで猟犬に兎が連れ去られ、走るのを止めてしまったようだ」
「シーズン序盤、彼らはチャンピオンシップを勝ち獲るための準備をしていたのかもしれない。しかし突如として(マルケスが)消え、そして彼らは何をしたら良いか分からず、道に迷ったのかもしれない」
「クアルタラロはヘレスでの開幕2戦で優勝して、以降は“消えて”しまった。これにはかなり驚かされたよ」
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