500cc王者クリビーレ、同郷マルケスの『即・復・活』を予想「2日目には先頭に居る」
スペイン人初のロードレース世界選手権最高峰クラス王者であるアレックス・クリビーレは、第3戦ポルトガルGPで復帰を予定しているマルク・マルケスについて「2日目にはトップに立っているだろう」と語った。

1999年のロードレース世界選手権500ccクラスで、スペイン人として初めて最高峰クラス王者に輝いたアレックス・クリビーレ。彼は同郷であるマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)が、レース復帰戦となるポルトガルGPで2日目にはトップに立っている可能性があると考えている。
マルケスは昨年7月にクラッシュで右腕を骨折。早期復帰を目指したが、結局手術を計3回必要とする事態となり2020年シーズン全体を欠場。今季も開幕戦と第2戦を欠場していたが、彼の医師からレース復帰の許可が出たことで、第3戦ポルトガルGPでの復帰を予定している。
最後の手術は昨年12月で、以降マルケスは復帰に向けたトレーニングを徐々に進め、3月中旬にようやくバイクトレーニングを再開することができた。
骨折から約10ヵ月という長期間MotoGPから離れていたマルケスの現場復帰だが、クリビーレは一連の過程がマルケスのパフォーマンスに対して大きな影響を与えていないと考えており、再びトップに立ってくるだろうと考えている。
「マルクの復帰は素晴らしいニュースだ。誰もが彼の復帰を待っていたんだ。彼にようやく許可が下りた。身体的に大丈夫になったんだ」
クリビーレはスポンサーであるAMVに対しそう語っている。
「彼はよく忍耐し、“宿題”を完璧にやり遂げた。ポルトガルGPでMotoGPバイクに乗るだろうけれど、僕としては彼はベストな状態で挑むんだろうと思う。朝も昼も夜も彼は肉体の準備を進めてきているからね」
「9ヵ月間バイクに乗っていなかった影響を、当初は感じることになるだろう。それは明らかだ。だがマルケスはすば抜けたライダーで、肉体的な準備も良くできているという事実を指摘しておきたい。ポルトガルGPは、2日目には彼は間違いなくトップ層に居るだろう」
通常、アスリートが負傷による長期間の離脱を経験すると、再適応が必要になることが多い。しかしクリビーレはマルケスの場合にはそれは必要ないと語る。
「マルクの場合だけど、彼が(復帰で)問題を抱えることはないと思う。彼は並外れたライダーなんだ。リズムを得るのに長い時間がかかることはないだろうね」
「9ヵ月間彼が現場を離れていたという事実があっても、それが彼にバイクへ適応する期間を経なければならない、という意味にはならない。彼がまた速く走るのにそれほど時間はかからないと思う。9ヵ月のブランクが心理的な面で彼に打撃を与えるとは思わない」
またクリビーレはマルケスの帰還によって、シーズンを明確に主導するライダーが不在な状況が変わると見ている。
「ここまで見てきた分だと、明確なリーダーはいない。開幕戦ではマーベリック・ビニャーレスが勝ち、第2戦ではファビオ・クアルタラロが勝った。そしてヨハン・ザルコは両方で表彰台に登っている」
「傑出したライダーが居ないんだ。そしてマルケスが復帰する。彼らもそれが分かっていて、マルクの適応やホンダのマシンがどうなのかに非常に注意を払っている。ホンダは今季それほど上手くいっているわけではないが、マルク・マルケスが居ることで、それも変わってくるだろう」
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