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パパと一緒に居られるの? 愛娘の反応にクラッチロー「テストライダー就任は正しい決断」

来季はヤマハテストライダーとなり、2020年限りでレギュラーライダーとしてのキャリアを終えることを選んだカル・クラッチロー。彼はこのニュースを知った娘の反応を思えば、適切な選択だったと考えている。

Cal Crutchlow, Team LCR Honda

写真:: Gold and Goose / Motorsport Images

 2020年11月13日、ヤマハは来季のテストライダーとして、カル・クラッチローと契約を締結したことを発表。今季限りでLCRホンダを離れることが決まっていたクラッチローは、2011年から10年間に及んだフルタイムのMotoGPライダーとしてのキャリアを終えることとなった。

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 これまでクラッチローはドーピング疑惑に揺れるアンドレア・イアンノーネの後任としてアプリリアに加入するのではないかと考えられていた。しかし彼はイアンノーネへの判決を待つことはしたくなかったと、アプリリア入りを断った理由を明かしている。

 また、クラッチローは自身の負っている怪我がヤマハテストライダーというキャリアを選ぶ要因のひとつだったとも認めている。そして13日にこのことを知った愛娘の反応は、それが正しい選択だったとさらに確信させるものだったようだ。

「当然僕も家族と、(妻の)ルーシーと話をした。これが僕のしたいことだと、彼女も分かっていたんだ」

 バレンシアGP初日に、クラッチローは報道陣に対しそう語った。

「これまで進んできた道を歩み続けることはできなかった。今日、(娘の)ウィロー(4歳)に『パパは来年レースはしないだろう』と話をしたんだ」

「正直に言って……これは盛っているとかではないんだけど、娘は来年僕がレースをしないと車内の後部座席で聞いたとき、『つまりパパはもっとお家にいるってこと?』と言ったんだ」

「僕が『そうだね』と答えると、娘は嬉し涙を流して喜んでいた。だから僕は自分、家族、そして自らの将来にとって正しい選択を下したと思っているんだ」

「スポーツから離れるというのは難しいことだ。それでも僕は他のことをできるんだ。ルーシー、そしてウィローと過ごす時間……それは特に今年はできなかったことだ。ウィローのこうした反応を見ると、自分は正しい選択をしたと分かる。それは分かっていたことだけど、とにかく娘からもお墨付きを貰えて良かったよ」

 また別途独占取材に応えたクラッチローは、2011年から3シーズンを過ごしたヤマハへテストライダーとして戻るという決定について語ってくれた。曰くヤマハは“テストライダー”という役割に専念して、レースへの復帰を模索していない人材を必要としていたのだという。

 これは今年、ヤマハがテストライダーとして起用したホルヘ・ロレンソに対して不満を持っていたことを示唆しているようにも思える。ロレンソは以前、2021年のドゥカティからの復帰が目前だったとも語っていた。

 そしてつまり2022年の現役復帰は無いということかと訊くと、クラッチローはこう答えた。

「まあ、テストライダーであっても、MotoGPでレースをする機会はまだたくさんある。今は僕が言ったように、彼らは第一に速く一線級でテストライダーになりたいと思っている人を望んでいて、それが僕がコミットしたいことなんだ」

「僕はそこで良い仕事をしようと全力を尽くす。それで何が起こるかを見てみよう。ただMotoGPで1年間レースから離れて、そして戻ってくるというのはとても難しいことだ。僕が話せるのはそういうことだ」

「マルク(マルケス)がそうしたのは知っている。だけど彼はそうするのにも適切な年齢だ。彼は自分のスピードについて心配はしていないし、この1年間も意図したものではないからね」

「だから僕としてはこれは“1年休んでレースに復帰する”ようなプロジェクトではないと思っている。それは全く僕の意図するところじゃない。僕の考えはヤマハのためにテストライダーとなり、そこで僕のできる限りのベストな仕事をしたいというものだ」

 

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