“乗りづらい”ホンダRC213V……でも「哲学を変える必要はない」とクラッチロー
LCRホンダのカル・クラッチローは、ホンダがMotoGPマシン開発の哲学を変えるとは考えておらず、クラッチロー自身も変える必要がないと考えている。
MotoGPの2020年シーズンにおいて、ホンダは苦しい立場にある。絶対的エースで王座防衛を狙うマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)が負傷し、マシン開発の一翼を担うカル・クラッチロー(LCRホンダ)も同じように負傷してしまっているためだ。
レプソル・ホンダにはアレックス・マルケスもいるが、彼はルーキーでありまだMotoGPマシンへの習熟を深める時期だと言える。また、LCRホンダの中上貴晶は2019年型のバイクに乗っている。
ホンダのMotoGPマシン・RC213Vは昨年マルケスの手によって12勝を収めるなど多大な実績を残してきたが、3度のMotoGP王者ホルヘ・ロレンソが終ぞ乗りこなすことができず引退を選ぶなど、乗りやすさという面では悪名高いマシンでもある。
ただホンダは過去10年間の成功を根拠に、“乗りづらいマシン”という考えに繰り返し反論してきた。またクラッチローもマルケスが在籍する限り、ホンダはマシンを変えるために何か行動をする必要があるとは思っていない様子だ。
「彼らは自分たちの哲学を変えたいとは思わないだろうと確信している。このマシンはマルク、そして僕と共に勝つだけの能力を持っているんだから」
motorsport.comがHRC(ホンダ・レーシング)が今後考え方を変更すると思うかと訊くと、クラッチローはそう答えた。
「先週(アンダルシアGP)、タカ(中上)が2019年型のマシンは今年ですら戦闘力があることを示していた」
「僕は彼らが哲学を変えるとは思わないし、その必要があるとも思わない」
「僕が長年求めてきたモノは、他のメーカーのように全てのライダーが競争力を把握でき、より自然にシーズンを通じて楽に乗れるバイクだった」
「ホンダ(のバイク)はそれよりもっと難しい。勝つか、それとも15位かのどちらかだ。彼らが哲学を変えるとは思わないから、そうする必要もないんだと思う」
「僕は(自陣の)ライダー……ホンダではどのライダーが勝つかは問題じゃないけど、チャンピオンシップを勝ち続けているとき、『何故マシン哲学を変えなければならないのか?』という、彼らの考えに常に同意してきた」
「マルクは何年間もタイトルを獲得し続けている。それで何故変える必要があるんだ? もし僕がエンジニアで、HRCで働いていたら、全く同じことをするだろうね」
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