ヤマハの希望クアルタラロ、その速さに“秘密は無い”!? クラッチロー「単純に素晴らしいライディングをしている」
ヤマハのテストライダーであるカル・クラッチローは、現在タイトル争いをリードするファビオ・クアルタラロの速さについて「何か特別なことをしているのではなく、単純に素晴らしいライディングをしているだけだ」と語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPの2021年シーズンは、11レースを終えた段階でヤマハのファビオ・クアルタラロがタイトル争いをリード。2番手に47ポイント差と大きなギャップを築き上げている。
今シーズンのヤマハ勢はクアルタラロ一強といった感がある。マーベリック・ビニャーレスが開幕戦でこそ勝利を挙げているが、彼もその後は苦戦が続き、サテライトのペトロナス・ヤマハSRTのバレンティーノ・ロッシとフランコ・モルビデリも目立った成績を残せずにいた。
しかし昨年限りで現役を退き、現在はヤマハのテストライダーを務めているカル・クラッチローによると、クアルタラロはマシンに何か特別なことを施しているわけではなく、単純に彼のライディングが違いを生み出しているのだという。
「何もしていない。セッティングも極めて近いよ」
クアルタラロは何か特別なコトをしているのか? と問われたクラッチローはそう答え、次のように続けた。
「ライダーはみんな、テストチームで僕が使っていたのとは違ったセッティングを好んでいるけど、マーベリックが開幕戦で優勝したときは僕がテストで使っていたモノを使用していた」
「背の高いライダーは小さく、小さいライダーはより大きくバイクを動かすものだけど、ファビオは少し違った乗り方をしている」
「ファビオは他のライダーと同じバイクに乗って、彼自身が違いを生み出しているんだ」
「つまり、彼は単純に素晴らしいライディングをしているということだ。それに一緒に仕事をするのも素晴らしいよ」
「マーベリックとの仕事も好きだけどね。彼は話をよく聞いてくれるし、『こっちのほうが良い』と言えば彼はそれを使ってくれるんだ」
「一方でファビオは使わなかったりするところも好ましい。彼は自分の考えに頑固なところがあって、そして自分で得たもので上手くやっているんだ」
「彼は自分のセッティングを快適に感じていて、僕のバイクのセッティングはファビオにとって使えるものではないんだ。でも電子制御やリンク、スイングアームなんかは、使えるものもあるだろう」
「それに彼の頑固さも僕は好きだ。『これが僕の乗り方だ。バイクに触る必要はない』みたいなところもね。彼はあまり手を入れないし、単に走らせているだけで、とても上手くいっている」
「21歳の頃はバイクのセッティングについてはあまり気にせずに、ただ速く走ることだけを考えているものだ。タイムシート、ランキング表の一番上にいたいと、そう思ってね」
クラッチローは第12戦ベルギーGPでは、ヤマハとの契約を解除したビニャーレスの代役として参戦する。なお今後、彼が残る2021年シーズンを通じて参戦し続けるのかはまだ不透明な状況だ。
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