「マルケス&ホンダにプラス作用」ドゥカティ、開幕延期でライバルの改善予想
ドゥカティのジジ・ダッリーニャは新型コロナウイルスの影響でシーズン開幕が遅れている状況が、ホンダとマルク・マルケスに利する物だという考えを示した。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
モータースポーツ界にもレース中止や延期など、多大な影響をもたらしている新型コロナウイルス。特にMotoGPにおいてはイタリア国内での蔓延が大きな影響を与えている。
ドゥカティのスタッフは、ゼネラルマネージャーであるジジ・ダッリーニャを始めとして、イタリア政府が国内全域に移動制限を課している影響を受け自宅に留まらざるを得なくなっているのだ。
「他のイタリア人と同じだと思うが、私は家族と共に家に留まっている。士気はあまり高くなく、状況は簡単ではない。世界選手権が既に進行し、全てが通常通りだったなら良かったが、今の状況を受け入れる以外には何もできることはない」
ダッリーニャはSky Sport Italiaに対し、そう語っている。
MotoGPは通常ならシーズン開幕戦からエンジン開発が凍結されるが、MotoGPクラスは未だに開幕していないため、各メーカーはエンジン開発を継続することができる。
「家でできるだけ働いている。多くの技術者は働いていないが、我々は直近のテストで良くなかった点を修正しようとしている。我々は開幕戦で(開発を)凍結しなければならないことに集中している。まだいくつか変更を加えられるエアロダイナミクスなどだ」
現在の予定では、MotoGPクラスの開幕は5月3日のスペインGPまで日が空く。しかしスペインでも新型コロナウイルスの感染は拡大しており、その先行きは不透明だ。
「こうしたケースでは、害をより減らすために無観客で行なうことも想定する必要がある。全く同じではないが、ファンはレースを家のテレビで見ることができるだろう。もちろん雰囲気は普段とは違うだろうがね。しかし我々は緊急事態にある。そのため無観客レースも受け入れる」と、ダッリーニャは話す。
だが今後も新型コロナウイルスの影響が収まらず、レース中止などが相次いだ場合、新たな問題が発生する。MotoGPを世界選手権として成立させるためには、年間13戦の実施が必要なのだ。しかしダッリーニャは、年間13戦の実施は可能だと考えているようだ。
「状況は日に日に悪くなっている。明日にも変わる可能性がある今、スケジュールを立てるのは愚かなことだ。しかし私は世界選手権とするための13レースが行なえると自信を持っている」
「(カタール)テストの後は自信があった。ユーズドタイヤでのレースシミュレーションで、(アンドレア)ドヴィツィオーゾと(ダニーロ)ペトルッチは連携し、とても上手くやってくれた。最終的にタイムは少し差があったが、アンドレアは過去2年と同様にレースでは上手くやると確信している」
「ダニーロもセパンテストから改善した。つまり我々としてはカタールでレースがしたかった。とても上手く行くと思っていたからね」
またダッリーニャはシーズン開幕が延期されたことにより誰が最も恩恵を受けるかと訊かれると、昨年12月に受けた手術の影響が残るレプソル・ホンダのマルク・マルケスだろうと答えた。
「マルケスは今回の件から恩恵を受けると思う。彼はフィジカル面を回復させる必要があったからね。追加された数ヵ月(の空白期間)でより準備が整うだろう」
「それからまだ開発に時間を使えることは、パフォーマンスと信頼性の面で問題を抱えているメーカーにとっても助けとなるはずだ。もちろん、ホンダのことだ。それからアプリリアもそうだがね。彼らは十分に改善されたマシンを手にしているが、いくつか信頼性の問題を抱えていた。その点をカバーできるだろう」
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