MotoGP

WGP王者ドゥーハン、今季のクアルタラロに太鼓判「彼が新しい“時代の寵児”だ」

WGP500cc王者のミック・ドゥーハンは、2021年シーズンをリードしているファビオ・クアルタラロについて、苦しんだ2020年の戦いから成長し、今では他を寄せ付けていないと語っている。

Vincent Lalanne-Sicaud

編集: 2021/10/20 7:24

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Fabio Quartararo, Yamaha Factory Racing

 WGP500ccクラスで5度王者に輝いたミック・ドゥーハンは、2021年のMotoGPをリードしているファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)について、今では時の男となっていると語った。

 2021年のタイトル争いは、残り3戦の現時点でランキング首位のクアルタラロが52ポイントのリードを確保。既に王手をかけている状況だ。彼の今シーズンの強さは明らかで、これまでの15戦で5勝を含む10回の表彰台を獲得している。

 ドゥーハンは、今シーズンのクアルタラロの走りを称賛しており、“新しい時代の寵児”だと語っている。

「彼はチャンピオンシップを勝つため仕事をしている。ヤマハのシャシーも必ずしも良いときばかりではないし、パワーでも(ライバルに)匹敵していないが、彼が基準を決めている。クアルタラロはマルケスが100%の状態だったときに唯一脅かす事ができたライダーだ。私は彼が新しい”時代の寵児”だと思う。毎週末あのレベルに達することは、誰にもできない」

 ドゥーハンはポッドキャスト番組の『In The Fast Lane』にそう語った。

「クアルタラロにとって上手く物事が進んでいる時、彼は本当に孤独だ。極めて速く、大体は一人きりだ」

「そして、ヤマハはパワーを探し出して来なければならない。過去30年もチャンピオンシップに参加していて、常に(パワー面で)パフォーマンスが不足している一方、他メーカーがパワーを絞り出してくるというのは理解できない」

 クアルタラロは2020年シーズン、開幕戦から2連勝を挙げるスタートダッシュを決め、タイトル有力候補となっていた。しかしシーズン中の成績の上下が激しく、3回の勝利以外は表彰台を獲得できず、シーズンをランキング3位で終えることになった。

 彼は精神面を鍛え直すべく、2021年シーズンが始まる前には心理学者とのトレーニングも実施。今シーズンは昨年ならクラッシュしていたような場面でも、それを回避することができていると本人も認めるほど効果が発揮されているようだ。

「彼もプレッシャーの問題を抱えていたのかもしれないが、何度か悪い結果となったことで、よりプレッシャーが大きくなったのかもしれない」と、ドゥーハンは2020年のクアルタラロを分析している。

「誰しもそれぞれのアプローチ方法がある。彼が勝てるライダーであることは明らかで、彼自身もそれを分かっているだろう。そして、彼が自信を得ていることが、バイクに現れている」

「今年彼が(タイトルを)勝ち取れなかったなら、彼は問題を抱えることになるだろう。しかしそれは心理学者と話をするべきことだ」

「彼は才能ある人物だし、懸命に働いているようだ。それは重要なところでもある。週末に急に来てヘルメットを被って出ていく、なんてことはできない。どっぷりと没頭していないといけない」

 またドゥーハンはプレッシャーによって平常心を失ったことは「一度もない」と語っている。しかしプレッシャーに対する反応は個々人で違うとも認めており、2020年のクアルタラロは"明らかに懸念を抱えていた”と指摘している。

「ライダーは結果に対するプレッシャーがある。ただそれも勝ちたい、ベストを尽くすという部分から来るものだ。結局のところ、皆楽しむために走っているが、同時に勝つためでもあるんだ。誰も『今日は3位で終えられれば良いだろう』とは言わない。そうした(勝つ)決意が必要で、そこには自分自身にプレッシャーをかけることも伴っている」

「レースまでの集中や、プレッシャーへの対処方法は人それぞれだと思う。レース当日の朝、レース直前に、そうしたものはより大きなモノなる。冗談を言うやつも居るが、グリッドの半数は同じ決意を抱いていることは明らかだ。そしてもう半分は、そこに居られることに満足している」

 

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